くらし 私にできることはなに? 障がいのある人とのコミュニケーション(2)

■私にもできるかも「わからない」の不安をみんなで減らそう
市内には、障がいのある方のコミュニケーションを支えるボランティア団体がたくさんあります。
興味のあることから、交流の輪を広げませんか。

○点訳グループ秋桜(こすもす)
いろいろな文章の点訳と、小・中学校などの福祉実践教室で、視覚障がいについての理解を広めています。
点字には、単語の間に空白を入れるなど、さまざまなルールがあります。日頃の活動では、テキストに基づいて点訳の知識を深めています。
福祉実践教室では、こどもたちに点字で自分の名前を打ってもらったり、アイマスクをして歩く体験、体のポーズを言葉だけで説明するジェスチャーゲームをしたりして、楽しみながら視覚障がいについて知ってもらっています。

○音訳ボランティアしずく
目に障がいのある方だけでなく、加齢などで文字の読みづらくなった方にも向けて「広報おおぶ(声の広報)」と、新聞・雑誌の記事などをピックアップして音読した「声の週刊誌」のCDを、月に3度郵送でお届けしています。
「声の週刊誌」では、世の中の「今」を感じられるように選んだ新聞記事などを、持ち寄って読んでいます。ゆっくり・はっきりと、情景が浮かぶように読み、きき手の方もその場に一緒にいるような気分になれるよう、記事の合間に少し会話を入れるなど、ぬくもりのある録音を心掛けています。

○要約筆記サークルOHPたんぽぽ
話し手の言葉をその場で要点をまとめて文字にして伝える要約筆記です。きこえない・きこえにくい人は文字を読んで情報を得ることができます。要約した手書きの言葉を紙に書いたり、スクリーンに投影して伝えています。きこえない・きこえにくい人に情報を正確に、遅れないように、わかりやすく伝え、彼らがその場に参加する権利を守る活動をしています。

○きこえのサポートミモザ
パソコンを使って音声情報をその場で要約し、文字で伝える活動をしています。作業には専用アプリを使うので、社会福祉協議会の講座を受け、使い方や要約ルールを学んで活動しています。
会話から大切な部分を要約するには、経験と知識が必要です。活動では、手書き要約筆記サークルOHPたんぽぽの皆さんの協力も得て、寄り添う気持ちを大切にして学んでいます。
要約を見た方々が、助かったと笑顔になれる一助となっていきたいですね。

○手話サークルすみれ
手話に関心のある方とろう者が、共に学びながら交流を深め合う場です。
生活に関わる用語などを、毎回テーマに沿って手話を習得し、自分自身の体験を学んだ手話を使って発表しています。
手話は、手や口の動きに、視線や表情も加わった「見る言葉」です。手話を使って交流する喜びを感じながら、楽しく活動しています。

○社会福祉法人大府福祉会あけび苑
あけび苑では、知的障がいや自閉症など障がいのある方の生活介護事業や就労継続支援B型事業を行っています。
障がいの特性から、利用者の皆さんは触覚や聴覚が過敏な方も多く、感じ方や表現もそれぞれ違います。細かい手作業や日常の動作などを取り入れた自立課題を一人一人に合わせて制作し、提供しています。少しずつ新しい経験を積み、できることを増やし、喜びにつながるよう工夫しています。それぞれの「めばえ」を見つけ、利用者の皆さんの生活が豊かになるように支援しています。
生活支援員 杉本さん

・お手伝いしたい!
・利用したい!
市内の活動団体がたくさん
ボランティアに関する情報は総合ボランティアセンター(社会福祉協議会内)
【電話】48-1805

■障がいを越えて共に楽しめるイベント 日本初開催!
11/15(土)→26(水)
東京2025デフリンピック
きこえない・きこえにくい方のためのオリンピックが日本で開催されます。国際手話のほか、視覚による情報保障が特徴です。

○担当者より
思いを伝えたり、相手の話を理解したりする手段は、障がいのある方一人一人で異なります。
手を取り合って歩むことで、理解の輪が広がり、よりよい共生の社会が実現します。一緒に誰もが安心して暮らせるまちを目指しましょう。
高齢障がい支援課 川合菜帆

■市のコミュニケーション支援
○電話リレーサービス
聴覚や発話に困難がある方と、きこえる方との通話内容を、手話や文字で通訳するサービスです(利用申込が必要)。
緊急時でも、安心して電話がかけられます。

○市役所窓口の手話通訳
市役所窓口での手話通訳サービスです。
毎週(月)14:30~16:30
毎週(水)17:15~19:15

○手話リンク
手話通訳オペレータを介して、市役所の代表番号に電話できるサービスです。
詳細は本紙21ページ

○軟骨伝導イヤホン
きこえをサポートするイヤホンです。市役所窓口での利用に当たり、高齢障がい支援課で貸し出しています。

○点字プリンター
視覚障がいのある方に向け、点字印刷物を作成します(利用申込が必要・点字翻訳が必要な場合、2カ月程度かかります)。

○ネット119
救急車や消防車をチャット形式で依頼する緊急通報システムです(事前登録が必要)。

○災害用コミュニケーションボード
避難時に、主に聴覚・知的・発達障がいのある方などと他の避難者が、絵と文字で意思の疎通を図るツールです。

○市議会の字幕表示サービス
議会での発言内容を、字幕表記するサービスです(利用申込が必要)。

○アローブ図書館の支援サービス
文字の読みづらい方への、点字や録音などのさまざまな支援があります(利用者登録が必要)。

問合せ:高齢障がい支援課
【電話】85-3558