文化 四日市あすなろう鉄道~10年の軌跡 これからも愛される鉄道へ~

Yokkaichi Asunarou Railway History

四日市あすなろう鉄道は、平成27年4月に公有民営方式(※)での運行を開始し、令和7年4月に10周年を迎えました。開業以来、本市の交通インフラとして重要な役割を果たし、通学や通勤で年間約280万人以上に利用され、多くの人々に愛されています。
四日市あすなろう鉄道が歩んだ10年の軌跡を振り返ります。
※国や地方公共団体が施設を所有・維持管理しながら、その運営を民間企業や団体に委託する方式

■四日市あすなろう鉄道の2つのPoint
▽(1)全長7kmの路線
内部線5.7km、八王子線1.3kmの短い路線

▽(2)全国でも珍しいナローゲージ
線路幅762mmの特殊狭軌は、ナローゲージと呼ばれています。
日本でも3社4路線しかない希少な鉄道です

●2015
4月 四日市あすなろう鉄道 開業
9月 ブルーの新車両が運行を開始

●2016
8月 ブルーの新車両(新260系)がローレル賞(※)を受賞
※全国の鉄道愛好家で組織する「鉄道友の会」が優秀と認めた車両に対して贈る賞
9月 グリーンの新車両が運行を開始
11月 公募で車両の愛称を決定

●2018
9月 パステルカラー車両さよならイベント
近畿日本鉄道(株)から移行後も親しまれてきたパステルカラー車両が引退。利用者や鉄道ファンが別れを惜しみました
11月 イルミネーション列車運行開始
天井をイルミネーションで飾った車両は、冬の風物詩となりました

●2019
1月 シースルー列車運行開始
車内から車輪などが動く様子が見える車両を導入
12月 日永駅の愛称決定
三重とこわか国体
開催に向けて「あすなろう中央緑地駅」と命名

●2020 四日市あすなろう鉄道開業5周年
6月 西日野駅 駅前広場完成送迎スペースを新たに整備
11月 あすなろう四日市駅などにトリックアートを設置

●2021
3月 内部駅 駅前広場完成
車送迎スペースを新たに整備し、完成披露式典を開催
8月 交通系ICカードシステム利用開始

●2022 内部線開業100周年・八王子線開業110周年
6月 内部線100周年記念講演会開催
地域主催で、「内部線100年の歴史とこれからの100年の期待」をテーマに講演会を開催

●2023
7月 日永駅の台車展示の愛称決定
特殊狭軌(762mm)、狭軌(1,067mm)、標準軌(1,435mm)が実物で比較できる展示に、「スリーゲージモニュメント」と命名
開業以来、地域のボランティア活動に支えられています。
・駅舎の塗装
・花植え活動

●2025
4月 四日市あすなろう鉄道開業10周年

■切符を通じた交流 駅員とお客様が紡いだ10年
開業当初は、現在のようにICカードシステムはなく、切符や乗車券をすべて手作業で確認していました。近畿日本鉄道から四日市あすなろう鉄道へ移った私たち駅員の業務内容は大きく変化し、戸惑うこともありましたが、手作業になったからこそ、切符をお客様から直接手渡しいただく際、温かいお言葉をいただくことがあり、そのたびに元気をもらいながら業務に励むことができました。
10年の中で、メンテナンス業者の作業を見て学び、券売機などの簡単な故障には自分で対応できるようになりました。また、塗装が剥がれた駅の手すりなども自らペンキを塗り、気持ちよくご利用いただけるよう取り組んできました。これからも、すべてのお客様に安心してご利用いただき、愛される鉄道となるよう努めていきたいと思います。
四日市あすなろう鉄道(株) 森田さん

この記事についてのお問い合わせ・ご意見は:公共交通推進室
【電話】354-8095【FAX】354-8404