しごと 【特集】くわなのウェルビーイング「ボランティア」特集 誰かのために。自分のために。(2)

■楽しいから、みんなで作るから続けられる『やまばと布えほんぐるーぷ』
代表 小林さん
「子連れ参加もOKです!」
●子どもも大人も夢中になる布絵本や布おもちゃ
布絵本とは、布製の絵本のこと。物語を読み進める楽しさもありますが、布絵本にはボタンや面ファスナーなどを使った仕掛けが用意されており、触っても楽しい絵本です。もともとは「視覚障害があっても楽しめるように」と作られましたが、今では全ての子どもが喜ぶ絵本として人気を集めています。
「やまばと布えほんぐるーぷ」は、現在30~80歳代の12人で活動しています。「参加できるときに参加すればOK」というスタンスで、月2回、みんなで集まって布絵本や布おもちゃ作りを進めています。全てが手作業なので、1つの作品ができるまでにかかる時間は半年程度。できあがった作品は、市内の児童発達支援センターなどへ寄贈しています。
参加理由を聞いてみると「裁縫が好きだったから」「楽しいから」という人がほとんど。細かい刺しゅうや布の裁断、編み物、ボタン付けなど、それぞれ得意なことを担当し、みんなで作業を分担できるので、作品を完成させることができると言います。「自分のストレス解消にもなって、子どもたちに喜んでもらえて一石二鳥。メンバーの高齢化が進んでいるので、活動を続けていくためにも、参加者随時募集中です」と小林さんは話してくれました。

▽これまでの作品例
・ホールケーキの布おもちゃは、いちごなどのトッピングも自由自在。
・野菜の布小物を鍋の中へ入れ、鍋の蓋をひっくり返すと…カレーライスが完成!

●やまばと布えほんぐるーぷ
活動場所:桑名福祉センター(大字額田455-3)
会員数:12人
※桑名市ボランティアセンター登録団体

■声を出すことがアンチエイジングに!?『桑名録音奉仕の会』
代表 水谷さん
「興味がある人は5/7までにご連絡ください」
●声で情報を届けるやればやるほど奥深い「音訳」
文学を観賞する目的で声に出して読むことは「朗読」と呼ばれますが、目で見るのと同じように声で情報を伝えるために読むことを「音訳」と言います。
桑名録音奉仕の会では、広報くわなや市議会だよりなどを音訳し、データをCDへ記録して、視覚障害者の人たちへ郵送しています。広報くわなの音訳データは市ホームページでも公開しています。また、音訳の講習会を行うほか、視覚障害者などへ録音図書のデータを提供する「サピエ図書館」へ音訳データを送るなど、さまざまなものの音訳をしています。
参加者の中には、本の読み聞かせをやった経験がある人もいますが、「退職後に何かボランティアをしたかった」「社会とのかかわりを絶ちたくなかった」という未経験から参加した人もいます。初めに音訳の講習会へ参加する必要がありますが、音訳の特徴である「過剰な解釈を控えて読む」というコツや、共通語のアクセントや鼻濁音などを学ぶことができ「日本語の奥深さ」について知ることができます。
録音は「雑音を入れない」「音量をそろえる」などに注意し、各家庭で行います。視覚障害者にとって声の広報は大切な情報源。「会の活性化のためにも、参加者が増えてほしい」と水谷さんは話してくれました。

▽会員の声
「音訳を通じて仲間ができました。その先には利用者がいて、自分のやっている音訳が人のためになることがうれしいです。」
「音訳は「技術習得ボランティア」だと思っています。ボランティア活動を通して自身のスキルアップができるのが魅力です。」

●桑名録音奉仕の会
活動場所:桑名市総合福祉会館(常盤町51)、桑名福祉センター(大字額田455-3)
会員数:39人

問合せ:【電話】24-8798
※桑名市ボランティアセンター登録団体