しごと 地域の特性を強みに未来につなぐ老舗企業

市内に本社を構え、地域と密接に関わりながら発展してきた老舗企業を紹介します。

■第1回 桑名三重信用金庫
〔これまでの歩み〕
●大正14年4月20日
発起人が集まり設立発起人会を開催
●大正14年7月1日
「有限責任信用組合桑名金庫」発足
●昭和26年10月20日
信用金庫法に基づき「桑名信用金庫」に改組
●平成31年2月25日
三重信用金庫と合併し「桑名三重信用金庫」に変更

※合併により営業地区も拡充し、三重県の北勢地区から中南勢地区、愛知・岐阜県の一部と広域にわたる。

▽創業100周年を迎える「くわしん」
信用金庫は、地域の人が利用者・会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関で、主な取引先は中小企業や個人です。銀行との違いは、銀行は株式会社であり、株主の利益が優先されるほか、大企業を含む全国の企業などとの取引が可能です。
桑名三重信用金庫は、三重・愛知・岐阜と3県にまたがった広範なエリアを営業基盤として、地元住民や中小企業との強固な信頼関係を築いてきました。金融サービスの提供にとどまらず、福祉・文化・スポーツ・環境など多岐にわたる分野で、広く地域社会の活性化に積極的に取り組んできたことで地域の信頼を得ています。

▽長い歴史の中で直面した課題
第二次世界大戦はもとより、オイルショックやバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックなど、経済環境の大きな変化、特に低金利環境の長期化や地域経済の停滞は、収益構造の見直しや経営の効率化を求められました。
これらの困難を乗り越えるため、地域密着型の金融サービスを提供し続け、経営資源の有効活用や収益力の強化を図り、地域で信頼される金融機関をめざしてきたと言います。

▽さまざまな地域貢献活動
地域社会の福祉・文化の向上に寄与することを目的に、創業80周年を機に「公益財団法人くわしん福祉文化協力基金」を設立し、社会福祉に関する事業、社会生活環境の整備・美化に関する事業、文化・スポーツ事業に対し助成を行ってきました。
本市では「桑名市文化協会設立30周年記念事業」や六華苑竣工110周年記念事業「六華苑deあそぼう」の活動に助成いただきました。

▽フェリシアスマイルの活動とは
女性にもっと活躍してほしいとの思いから、10年ほど前に、各金庫の女性職員たちにより「フェリシアスマイル」が立ち上がりました。活動例として、職員の家庭で不要になった食べ物を集め、社会福祉協議会を通してこども食堂に送ることでフードロスの削減に取り組みました。
創立100周年(令和7年7月1日)を迎える桑名三重信用金庫は、これまで長きにわたり地域の発展に大きく貢献されてきました。これからも更なる発展とご活躍を心よりお祈りします。
今後、地域への感謝の気持ちを込めて、「くわしんフェスティバル」などのさまざまなイベント開催を計画されています。ご家族、ご友人などと共にぜひご参加ください。