- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県鳥羽市
- 広報紙名 : 広報とば 令和7年4月1日号
認知症は、私たちの生活に深く関わる重要な問題として、ますます注目を集めています。高齢化が進む現代社会において、認知機能の低下に悩むかたが増えており、正しい理解と適切な対応が求められています。今回は、認知症の基本的な知識や症状について紹介します。
あなた自身や大切な人のために、認知症について一緒に学び、考えてみませんか?
■65歳以上の高齢者における認知症の現状
認知症とは、なんらかの原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりすることで、これまで培ってきた記憶や考えるなどの認知機能が低下し、日常生活を送るうえで支障が出てくる状態のことをいいます。
高齢化とともに、認知症と診断を受けるかたが増えています。認知症と診断を受けている人、その前段階であるMCI(軽度認知障害)の人を合わせると、約3人に1人の高齢者がなにかしらの認知機能に関わる症状を持っていることになります。ただし、MCIの人が全て認知症に移行するわけではありません。誰もが認知症になる可能性があるなかで、認知症について正しく理解しておくことが大切です。
■認知症の症状
認知症には、主な症状として「中核症状」と「行動・心理症状」の2つがあります。
中核症状は治すことはできませんが、治療やケアにより進行を緩やかにすることが可能な症状です。
行動・心理症状は、認知症の人が感じている精神的なストレスや環境、本人の性格により現れる症状です。家族や地域のみなさんの対応で症状が治まることがあります。
認知症になったことに気付いて不安に思っているのは本人です。「認知症の人は何もわからない」のではなく、一番心配で、心細く、苦しんでいるのは、ほかでもない本人です。認知症の人が起こす行動は「私が認知症のわけがない」「私は物忘れなんかしない」というやり場のない怒りや悲しみの表現であることを知っておくことが大切です。
周りの人がやさしい言葉をかけたり、手助けをしたりすることで気持ちが穏やかになり、症状の進行も緩やかになります。
▽脳の細胞が壊れてしまう
↓
◎中核症状(元の状態に戻ることが難しい)
・ものごとを忘れる
・記憶ができない
・日付、時間がわからない
・相手のことが誰だかわからない
・計画を立てて行動ができない
↓・本人の性格・素質、まわりの環境やこころの状態
◎行動・心理症状(周りの人の助けがあればよくなる)
・怒りやすく攻撃的になる
・元気がなくなる
・物を盗られたと思い込む
・道に迷って家に帰れない
■認知症に関するお知らせ
▽認知症について相談してみよう!
◎認知症相談会
今年度から認知症相談会を始めます。
認知症に関することで自分自身や自分の家族のことで悩んでいることはありませんか?不安なことや、認知症の対応に困っている場合などは抱え込まずに相談することが大切です。
ぜひ、相談いただき、対応方法などを一緒に考えていきましょう。と
日時:奇数月・第3水曜日 午後1時~4時
※次回は5月21日(水)午後1時~4時に開催します。
場所:保健福祉センターひだまり 相談室
※希望するかたは、電話予約をお願いします。
▽認知症についてもっと知ろう!
◎認知症サポーター養成講座
年齢が高くなるほどに認知症となる確率は高くなると言われており、認知症になることは誰にとっても身近なものとなっています。
認知症について知ることは、自分のためにも、家族のためにも大切なことです。認知症サポーター養成講座は認知症の症状や対応方法、予防についてのお話をします。まずは認知症を知ることか始めてみましょう!少人数(5人程度)から伺いますので、話を聞きたいかたは、連絡してください。
▽地域の仲間が集う場所
◎喫茶たちばな
認知症のかたやその家族、地域の住民のかたが「認知症」を意識せずに交流でき、認知症の人への理解を深め偏見をなくす場として『喫茶たちばな』を始めました。誰もが安心して参加することでつながりがもてる場を目指しています。
日時:偶数月・第3水曜日 午後1時~4時(ご都合のいい時間に来ていただき、出入り自由です)
※次回は4月16日(水)午後1時~4時に開催します。
場所:健康福祉センターひだまり2階・ひだまりホール
▽喫茶たちばなのボランティア募集!
喫茶たちばなで、認知症のかたやそのご家族への支援を一緒に行ってくれるかたを募集しています。
喫茶たちばなで飲み物やお菓子の提供、認知症のかたや家族のお話し相手をしていただけるかたは、ぜひ連絡してください。
一緒に喫茶たちばなで誰もが話しやすい居場所づくりをしていきましょう!ボランティアに参加してみませんか?
問合せ:健康福祉課地域包括支援センター
【電話】25-1182