その他 令和7年度 施政方針(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県いなべ市
- 広報紙名 : いなべ市情報誌 Link 2025年4月号(vol.257)
いなべ市長 日沖靖
■誇りと愛着の持てるまちづくり
いなべ市は、これまで企業誘致に力を入れ、自動車産業を中心に大きな雇用と税収を生み出し、安定した産業基盤を形成してきました。その結果、製造品出荷額は県内2位、1人当たりの市町民所得(雇用者報酬、財産所得、企業所得の合計/人口)は県内1位を誇っています(2022年調査)。
また、東洋経済新報社による「住みよさランキング2024」では全国812の市、特別区のうち、いなべ市は全国48位、三重県1位でした。
さらに、東海環状自動車道の阿下喜のいなべICがこの春開通し、ますます、観光や企業誘致に弾みがつきます。
いなべの良き伝統を守りつつ、新しい事業にも果敢に挑戦し、市民の皆さまがいなべ市に誇りと愛着を持ち安心して暮らせるまちづくりを進めます。
■市民が主役=当事者のまちづくり
いなべ市は誕生以来、市民の幸福感、満足感の追求を第一に取り組んできました。それは子育てしやすく、高齢者や障がい者も安心して暮らせる福祉のまちづくりであり、次代を担うこどもたちがすくすく育つ教育のまちづくりです。そして、福祉や教育を支える産業の育成や環境の整備を進めてきました。この素晴らしい基盤を作ったのは、いなべ市の市民の皆さまです。市民の皆さまが傍観者ではなく、まちづくりの主役=当事者としてご尽力頂いたお陰です。
この市民の皆さまの力を今一度引き出し、連携することで、地域のこどもたちや高齢者を地域全体で支え、地域ぐるみで環境を守り、災害に備え、そして、行政と市民の皆さまが一緒になって、幸福を追求する「市民が主役のまちづくり」を目指します。
■いなべ市のブランド化
いなべ市の知名度を高め、訪れる人(交流人口)を増やし、移住や定住に誘うことが地域の活性化につながります。この地の見慣れた風景や平凡な日常の営みも、来訪者には魅力ある観光資源とも成り得ます。修学旅行も、古寺巡礼から農業や自然体験へと形を変えつつあります。藤原町の鼎地区では、研修旅行生のためにカカシ作り体験を実施し、大好評を頂いています。貴重な体験を実施していただいている地元の皆さまに感謝申し上げます。
また、いなべ市を舞台に新たな事業や試みに挑戦しようとする人材を、国の助成事業を活用して誘致し、活気に満ちたまちづくりを進めます。
■広域連携の推進
いなべ市は東員町に加え、菰野町とも定住自立圏形成協定を結び、広域連携を進めています。菰野町とは、ごみ焼却施設の共同設置をはじめ、お互いの行政課題を共有しながら、連携を深めます。
■安全で安心な社会を拓く
能登半島地震から1年が経過し、全国的に地震や豪雨への備えを充実する気運が高まっています。特に、避難所に指定されている小中学校体育館の熱中症対策として空調設備の設置を進め、避難者や生徒の健康管理に努めます。
また、災害への備えを家族や地域単位でも準備し、災害弱者に対する個別避難計画の作成を進めます。