- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県いなべ市
- 広報紙名 : いなべ市情報誌 Link 2025年4月号(vol.257)
■歳入予算と財政状況
◆安全で安心につながる投資的予算
令和7年度の一般会計予算は、昨年度より34億円多い283億円を計上しました。能登半島地震や埼玉県八潮市の道路陥没事故を契機に防災や老朽インフラの更新が問題となっています。国の緊急防災・減災事業などを活用し、消防団の詰所や、道路や河川、橋梁(きょうりょう)、上下水道など、公共施設の点検と整備に努め、市民の安全で安心につながる投資的予算としました。
◆堅調な市税収入
個人市民税は物価の高騰をうけた給与所得の上昇に伴い5%多い25億円を見込み、法人市民税は円安基調で輸出関連企業の業績は堅調と思われることから、過去最高であった昨年度の12億円に近い11億円を見込みました。
固定資産税は昨年度より3億円多い56億円を見込みました。特に、償却資産については企業の設備投資が活発なことから、2億円の増加を見込みました。
これらにより、市税収入は過去最高となる97億円を見込みました。税の収納率は、98%の高い実績を誇っており、令和7年度も健全な財政運営に努めます。
◆地方交付税の減少
地方自治体の収入額と需要額の差額を財源不足分として国から交付される普通交付税は、令和6年度よりも3億円少ない20億円を見込みました。前年度の企業からの法人市民税が増加したことにより、財源不足が減少するためです。
また、特別交付税は総務省の人材確保事業である、地域おこし協力隊、集落支援員、地域活性化起業人を積極的に招いていることから、7億円を見込み、学校の学び舎事業や観光開発など、いなべ市のさまざまな事業の活性化に大きく貢献しています。
◆地方債の増加と基金の減少
国の緊急防災・減災事業など償還額の一部が交付税で戻される有利な地方債を積極的に活用するため、令和7年度末の全会計の地方債の残高は昨年度末に比べ12億円多い356億円を見込んでいます。
一方、基金(積立金)を取り崩し市民の生活に活用するため、令和7年度末の全会計の基金残高は33億円少ない75億円を見込みました。