その他 令和7年度 施政方針(11)

▼6 自然を守り、山辺を拓く
◇6-1【地域脱炭素移行・重点対策加速化事業】
令和6年度に環境省から採択を受けた重点対策加速化事業では、避難所に指定されている学校施設などに太陽光発電設備と蓄電池を設置し、自然電力いなべ株式会社などと連携して、公共施設や個人住宅へ電力を供給する「電力の地産地消」に取り組んでいます。
令和7年度は山郷小学校に太陽光発電設備と蓄電池、いなべ阿下喜ベースに太陽光発電設備を設置するとともに、脱炭素化に取り組む市内の個人住宅や事業所にも施設整備の補助金を支給し、温室効果ガスの削減に努めます。

◇6-2【にぎわいの森の再整備】
いなべ市は自然環境と共生し、ハードとソフトを兼ね備えた社会資本「グリーンインフラ」の整備を推進しており、国の補助事業の採択を受けています。いなべ市の庁舎もその1つで、にぎわいの森は緑地の中に商業施設を設置したことで年間35万人もの訪問者が訪れる人気のスポットとなっています。
令和7年度は、にぎわいの森に緑地や植栽を再整備し、夏場の避暑施設ともなるトレーラーハウスや災害時にかまどとして使用できる防災ベンチなどを設置し、防災啓発の場としても活用します。

◇6-3【水素ステーションの運用開始】
いなべ市はクリーンなエネルギーとして注目されている水素の活用を推進し、阿下喜の防災拠点の一画に水素ステーションを設置し、運用を始めています。
現在は、企業の社用車向けに週に2台程度の供給に留まっていますが、令和8年度に予定されている三重トヨタ自動車株式会社の出店の際に、店舗の屋根などに太陽光パネルを載せ、太陽エネルギーが生み出す「グリーン水素」の普及と市の公用車の燃料電池自動車への切り替えを進めます。

◇6-4【燃料電池自動車、再エネ住宅への補助】
燃料電池自動車、再エネ住宅、個人住宅や事業所への太陽光発電設備設置の補助金の募集を行い、再生可能エネルギーの普及と啓発に努めます。

◇6-5【ごみの減量とリサイクルの徹底】
家庭から排出される廃棄物の中には、製品として再利用できるものや、古紙や缶、ペットボトルなど、素材として再生利用できる資源が多く含まれています。環境保護啓発を強化し、市民一人一人のごみの減量とリサイクル意識の向上を促します。特に、短期的滞在者などリサイクル意識の乏しい人への啓発を集合住宅の管理者へ要請し、適切な管理を促します。

◇6-6【ごみの広域処理】
いなべ市と菰野町の老朽化したごみ処理施設を集約、広域化し、ごみの適正な処理や資源化を推進するため、後継施設の整備方針や事業計画を策定します。また、新たなごみ処理施設を運営する一部事務組合を設立し、建設に向けての準備を進めます。

◇6-7【新斎場建設の構想策定】
北勢斎場は建設から40年以上が経過し、老朽化が進んでいます。令和7年度は基本構想を策定し、新斎場建設に向けての準備を始めます。

◇6-8【宇賀渓キャンプ場の整備】
宇賀渓のキャンプ場を世界的なアウトドアメーカーのノルディスクと提携し、再構築する「宇賀渓再生プロジェクト」。令和7年5月には、レストラン棟がオープンし、地元の食材を使った、おもてなしができる施設に進化します。
また、登山客の増加により、慢性的に駐車場が不足しているため、登竜荘跡地の利用や、その周辺の区有地をお借りし、駐車場の確保を進めます。