その他 農業後継者確保のための「キックオフ・シンポジウム」を開催しました(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県御浜町
- 広報紙名 : 広報みはま 令和7年8月号 No.676
新規就農者を増やし持続可能な産地を目指す御浜町では、“産地の明日をみんなで考える”べく、『三重南紀・農業後継者確保のためのキックオフ・シンポジウム』を6月22日に開催しました。
まずは、「御浜町のみかん」がどのようにできてきたのか、山を切り開き苗木を植えるところから始まり、この土地に合った極早生品種による産地の発展など、歴史を振り返りました。その上で、ベテラン農家の方にお話を伺う座談会、都会から御浜町に移住し「みかん農家」を目指す若手たちによる座談会を行いました。
■10年で100名の新規就農者を
「みかん農家になりたい」と志し、名古屋・関西・関東など主に都市部から町内へ移住する方が増え、さらに地元・近隣地域からも就農を希望する方が増えています。
23年〜24年度の2年間で20名の研修生を受け入れ、25年8月までに17名が新規就農します。また、町は2033年4月に新規就農者数が計100名となることを目指しています。そのために、サポートリーダー(研修受け入れ農家)の元での研修や、みかん講座受講により、地力のある、まじめにみかん作りに取り組む人材を育成しています。ただ、みかん農家を新たな生業としていくに当たり、今一番の課題となっているのが「農地確保」です。
※新規就農者(研修生)のみなさんは本紙をご覧ください
■若手農家・新規就農者から上がった想い
▼岡澤壮史(研修生)
農地について不安に感じています。
御浜町に来た大きな理由として、他の産地と比べても農地の確保について力を入れていると感じました。
しかし実際は厳しいところがあります。農地があっても、新しく植える必要がある園地だったり、成木であっても少し荒れてしまっていて、回復に時間がかかるという農地が多いです。
今日来ていただいた方々、生産者の方々にはですね、こういった担い手支援のとしていろいろ動いてくださってる方がたくさんいるということと、農業を始めている、始めようとしている人がたくさん来ているということをまずは知ってほしいなと思います。
▼西岡長閑(新規就農2年目)
私たちはご縁があり、園主さんがご高齢で面積を少し縮小したい時に引き継ぐことができました。何よりありがたいのが、「この品種はこういう理由で植えた」「こんなに苦労して育てた」「畑の癖」などをいつでも教えてくださるのが本当にありがたいです。
「数ヶ月早く言ってくれたら良かったのに」「荒れてしまう前に(農地バンクに)登録してほしかった」という話もよく聞きます。スムーズに継承していくことで、お互いに「良い面」があるということを、ぜひご近所の農家さんに伝えて頂けると嬉しいです。
▼山本善幸(地元若手)
過去に、新規就農者の中に畑を荒らしてしまった事例はあります。ありますが、実はほんの一部なんです。本当に一部なんです。今ここにいる人新規就農者の方たち、めちゃくちゃ一生懸命頑張ってます。ほんとに頑張ってます。なんで、彼らにぜひ、「俺ちょっと疲れたな」「畑減らしたいな」と思ったら、ぜひ声かけてあげてほしいなと思います。
1つだけ、僕からお願いがあって、ここに並んでる方たちの顔、ぜひ覚えといてほしいです。ほんで、コメリでも農業屋でも農協でも、どこでもいいです。見かけたら一言声かけてあげてくれたら僕は嬉しいなと思っております。