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■公衆サウナの国フィンランド
こばやしあやな 著
学芸出版社

自宅や職場以外で、一個人としてくつろぐことができるコミュ二ティー空間のことをサードプレイスといいます。サウナの国フィンランドで起きている公衆サウナ回帰は、忘れられたインフラ施設がサードプレイスとして見直されたものだと著者は紐解きます。
人目を気にする日本人が温泉や銭湯では裸のつき合いをはばからないことと、内気なフィンランド人がサウナでは少し饒舌(じょうぜつ)になることが酷似していると考えた著者は、両国の入浴文化を調べるうちに、共通の価値観を発見します。そこで、フィンランドでの公衆サウナの復活は、銭湯の衰退を抱える日本でも新しいコミュニティーづくりの参考になるのではないかと、仕掛人たちの思いを紹介しています。
日本でもサウナで「整う」が流行している昨今、入浴文化は街のコミュニティーをも整える可能性を秘めているのかもしれません。

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