- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県日野町
- 広報紙名 : 広報ひの 2025年11月号
人口減少や少子高齢化が進む今、これまでの自治会活動を維持していくのが難しくなってきています。安心して住み続けられる地域をつくるために、時代にあった地域のあり方について、話し合い、必要なことや大切にしたいことなど自治会のこれからのあり方を考えるため、7月6日(日)と8月9日(土)に「自治会活動に関する意見交換会」を開催しました。
◇自治会活動に関するアンケート調査結果報告
自治会の現状や課題を把握し、今後の自治会活動の維持・発展に向けた施策を検討するために実施した「自治会活動に関するアンケート調査」の結果報告を行いました。
町のYouTubeにて、自治会活動に関するアンケート調査の結果報告の様子を掲載していますので、ぜひご覧ください。また、自治会活動に関するアンケート調査の結果は、町ホームページに掲載しています。
◇自治会活動に関する意見交換
地域の特性に応じてグループ分けし、アンケート調査結果報告の感想や、ご自身の自治会(活動)の状況、自分たちが残していきたいと思うこと、今後進めるべきことについて意見交換を行いました。
◆参加者の意見まとめ
◇役員の高齢化・担い手不足の深刻化
・「同じ人が3回以上役を担う」「4年連続で役を務めている」など、担い手不足による役員負担の固定化が顕著。
・人口減少や若者不在が背景にあり、役員交代が難しい。
・区長・役員は短期任期で交代しているが、前年のやり方を踏襲し改善が進まない傾向があり、改革の仕組みが必要。
・アパート住民や30〜40代世代の声が吸い上げられておらず、議論が偏る。
◇自治会活動の見直しと「ゼロベース思考」
・行事や役についてその目的や役割を改めて考え、既存の形に捉われずに再考する必要がある(ゼロベース思考)。
・そこまで負担してまでやる必要があるのか。
・「自治会がない」と仮定して、本当に必要なものを見直す逆発想もある。
・清掃やごみ集積所管理は暮らしのために当然行うこと。自治会活動は“楽しいこと”を基盤に考えるべき。
◇女性・若者・移住者の参画促進
・女性参画が少なく、役職登用機会の保障が必要。
・若者や移住者の参画には「柔軟な関わり方」「段階的な参加」が有効。
・「地域づくり委員会」など新しい仕組みが必要。
◇祭り・伝統行事の担い手と意義の再考
・日野祭や神輿(みこし)など伝統行事は担い手不足が深刻。若い世代が参画しないことが大きな課題。
・「やらされ感」が強い一方、外部の協力者から「楽しい」との声もあり、行事の再構築に希望をもてる。
・「なぜ守り継いできたのか」という意義が住民に十分伝わっておらず、歴史や文化を学ぶ場での再認識が必要。
・複数集落が関わる祭礼は一つの集落だけでは改革できず、広域的な調整が不可欠。
◇財政・費用負担の課題
・物価高騰で自治会の財政負担が増しており、「町からの財政的支援」を望む。
・年間十数件ある寄付金の扱いが不統一で、行政に「窓口の整理」を求める。
◇多世代交流と新しい取組事例
・ホタル観賞会、気軽な集まりが人のつながりを生んでいる。
・中学生発案の「マージャン大会」では子どもから90歳までがLINEでつながり参加している。
・外国人住民にごみ当番や会計を担ってもらうなど「排除せず受け入れる」ことが大切。
・「子どもが住みよい環境づくり」を重視し、婚活支援ではなく子育て環境整備が必要。
問い合わせ先:企画振興課企画人権担当
【電話】0748-52-6552
