健康 一人で抱えこまないで周りに相談しましょう!

アルコール、薬物、そしてギャンブル等…誰でもなる可能性がある依存症の症状や支援先などを紹介します。

■依存症ってどんなもの?
依存症とは、特定の物質や行為をやめたくてもやめられない状態のことです。依存する対象はさまざまですが、代表的なものにアルコール・薬物といった「物質」に依存する物質依存と、ギャンブルなどの「行為」に依存する行為依存があります。

◇物質依存
特定の物質を繰り返し摂取することにより、使う量や回数が増えるなどし、やめようとしてもやめられない状態。
例:アルコール、薬物 など

違法薬物だけでなく、睡眠薬や咳止め薬などの処方薬・市販薬も。
特に若い世代で、市販薬の過剰摂取による依存症が急増しています。

◇行為依存
特定の行為に必要以上に熱中してのめり込み、日常に支障が生じている状態。
例:ギャンブル など

2023年の国の調査では、2017年と比べ、ギャンブル等依存症が疑われる人は2倍に。オンラインでいつでもどこでも利用できるようになったことが要因として考えられています。

「両方に共通しているのは、繰り返す、より強い刺激を求める、いつも頭から離れないなどの特徴が徐々に出てくることです。」

◆ここがポイント
◇誰でもなる可能性があります
依存症の原因は、意志の弱さや性格の問題ではありません。

◇依存症は脳の病気依存
行為を繰り返すことで脳の回路が変化し、特定の行動を自分で制御できなくなります。

◇こころの痛みの自己治療として
虐待やいじめなど誰にも言えないこころの痛みを緩和するために、依存行為に頼ってしまう場合も。

[依存症による悪影響の例]
▽健康
・睡眠や食事がおろそかに
・性格の変化

▽生活
・失業や不登校、退学に
・借金

▽対人関係
・友人・知人が離れていき孤立
・家族関係の崩壊

「本人だけでなく、家族にも影響を及ぼす可能性があります。」

出典:
・厚生労働省のリーフレット「あなたは依存症のこと知っていますか?」、「わかってるのにやめられない~それって依存症かも~」
・エドワード・J・カンツィアン、マーク・J・アルバニーズ著 松本俊彦 訳「人はなぜ依存症になるのか」

■依存症は、回復することが可能です!
回復とは、孤立せずさまざまな助けを借りながら依存行為をやめ続けることで、「飲酒や薬物、ギャンブルなどに頼らない生き方」をしていくことです。

◆回復に向けたポイント
(1)依存症の正しい知識を持つ
本人だけでなく、家族などの周囲の人も正しい知識を持つことが大切です。
(2)本人だけでなく家族からも相談を
家族にもケアが必要です。抱え込まず、相談しましょう。
(3)適切な支援者と出会う
依存症の正しい知識を持つ支援者と出会うことも大切です。
(4)仲間と出会う
正直に語れる、安心して過ごせる仲間と出会いましょう。

◆あなたの回復をサポート
◇専門医療機関
依存症の診断や治療が受けられます。
「市では、5病院を専門医療機関として選定しています。」

◇自助グループ
同じ問題を抱える本人や家族同士が、依存症からの回復を目指し、自主的に運営するグループ。

◇回復施設
依存症からの回復を目指す施設。グループミーティング、自立訓練など回復に向けたさまざまな支援があります。

「依存症は本人や家族だけでは回復が難しい病気です。一人で悩まず、まずは、こころの健康増進センターの相談専用電話に相談を!」

■こころの健康増進センター
こころの悩みやアルコール・薬物・ギャンブル依存症など、こころの健康に関する相談を受け付けています。医師に診察・相談ができる本人や家族を対象とした依存症外来や、回復を支援する事業を行っています。
〒604-8845 中・壬生東高田町1-20 COCO(ここ)・てらす
開所日:平日8時半~17時
詳細はこちら(本紙参照)

ー来所希望の場合も、まずはお電話を!ー
◇相談専用電話
受付時間:平日9~12時、13~16時
専用電話:【電話】314-0874

◇薬物依存症回復支援プログラム
本人を対象に専門職が進行するグループワークを通して自己理解を深め、依存症からの回復を目指します。
詳細はこちら(本紙参照)

[参加者の声]
・ここでしか話せないこと、聞けないことがあるので、自分だけではないという気持ちになれる。
・正直に話せる、安心できる場所になっている。

◇アルコール・薬物依存症家族支援プログラム
家族を対象に、依存症への理解を深め、本人との関わり方の工夫について学ぶことを目的に開催。医療機関や自助グループの方等をゲストに、グループワークなどを行っています。
詳細はこちら(本紙参照)

[参加者の声]
・知ることの重大さを実感しました。一人で闇の中にいる不安と闇の中でも考え、少し歩けている不安は全く異なるので、とてもありがたかったです。
・参加当初は、本人を責めたい気持ちがいっぱいで、本人の困りごとや生きづらさに思いが至りませんでした。参加する度、学びの時間となっています。

ー大切な人、身近な人を見守る方法は他にも!ー
自殺の多くは、複合的な原因や背景があり、うつ病やアルコール依存症も要因の一つと考えられています。悩みを抱える人に気づき、声をかけ、話を聞いて専門機関につなぎ、見守るゲートキーパーを養成します。

◇ゲートキーパー養成研修
とき:9月2日14時(約2時間)
会場:ラボール京都(中・四条御前西入)
対象:市内に在住か通勤通学の方
料金:無料
申込み:不要。先着順

問合せ:同センター
【電話】314-0355【FAX】314-0504

詳細はこちら(本紙参照)

問合せ:こころの健康増進センター
【電話】314-0355【FAX】314-0504