くらし 《特集》動く!新市街地プロジェクト(2)

■〔Interview〕組合理事長の声
京田辺市田辺北土地区画整理組合 理事長 西川眞次さん

◇組合設立までの経緯は
平成27年に田辺区の関係者13人で「田辺地区のまちづくりを考える会」を立ち上げ、市と一緒に勉強会を重ねました。その結果、平成30年に約7割の地権者の賛同の下、土地区画整理事業を目指す準備組合が発足しました。その後、令和5年に市街化区域に編入され、令和6年に組合の設立が認可されました。

◇土地区画整理事業とは
道路や公園、調整池、上・下水道などの都市基盤の整備や造成工事により整然とした宅地を生み出し、土地の利用価値を高める事業です。各地権者が所有する農地などは、建物の建築ができる宅地として換地されます。

◇組合の構成メンバーと主な活動は
土地区画整理法により約130人の地権者全員が組合員となります。また、地権者の中から15人の理事と3人の監事が選挙で選ばれ、組合の運営を行っています。組合は、土地区画整理事業の施行者として、都市基盤や宅地造成、各地権者の土地の換地について、設計業務や工事の発注を行います。また、事業費に充てるため、各地権者が負担して生み出す保留地を売却します。

◇新市街地のビジョン・コンセプトは
これまでの市内の土地区画整理事業では、生み出された宅地について各地権者がそれぞれの思いで個別に土地利用が行われてきました。一方、今回の事業では、市が掲げるまちづくりのビジョンの実現に向けて、市の文化拠点である複合型公共施設を核とした市の中心部にふさわしい店舗などの立地を進めるため、共同での土地利用を希望する地権者の換地を集約することとしています。

◇市民の皆さんにメッセージ
田辺北地区では、市の複合型公共施設を中心に店舗などが建ち並び、緑化の推進や電線の地中化による電柱のないまちづくりを進め、便利で快適な居心地の良い空間を創り出しますので、多くの市民の方々でにぎわいが溢れることを期待しています。

■文化ホール・公民館・図書館が融合 新市街地の核となる文化拠点「複合型公共施設」
新市街地のまちづくりの核として、新たな文化拠点となる複合型公共施設を計画しています。この施設は、現在の中央公民館と中央図書館の移転と合わせて、これまで市内になかった文化ホールを整備する新しい施設で、各機能の充実化を図るとともに、連携することで、さまざまな文化の化学反応が期待できます。

◇3つの機能の集約で生まれる持続的な文化振興
各機能を1つの施設に集約し、連携を図ることで新たな文化活動が創造されるほか、人々の新たな発見や出会い、交流を通じて、将来にわたって持続的な文化振興が展開されます。「みんなで創る“つながり”“ひろがる”文化の広場」をコンセプトに掲げる新たな施設は、約7年後のオープンを目指しています。

◇構成イメージ