- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県川西市
- 広報紙名 : 広報かわにし milife 令和7年2月号
噛むかむカミング健康づくり
■三叉神経痛を知っていますか
◇三叉(さんさ)神経痛とは
電気が走ったような鋭い痛みが、食事や顔を洗うなどの日常の動作で顔面や下顎に生じるのが三叉神経痛。痛みは数秒~数十秒、長くても1~2分と短時間が多いですが、1日に何度も起こるため、食事すら難しくなり、歯が原因ではないかと来院する人も少なくありません。
診断には、症状を詳しく聞き取ることが重要です。痛みが短時間であること、顔の一部に触れたり、口を動かしたりするなどの特定の行動に起因することが特徴です。
◇原因と治療法
原因は、脳の三叉神経に動脈が触れることだとされています。症状が顔面に現れるため、歯科(口腔外科)の病気とされることもありますが、正確には脳神経外科領域の病気です。
脳腫瘍などがなく神経を刺激していない場合、薬での治療で痛みが劇的に改善することが多いです。また、命に関わることはほとんどなく、予後は良好です。
ただし、薬をいつまで続けるかが課題ですが、薬を止めても再発しないケースが多い印象です。改善しない場合は、神経に作用する注射(ブロック療法)や脳神経外科での手術を検討することもあります。最近は、保険適用のガンマナイフ治療(放射線治療)も利用可能です。
三叉神経痛は歯科から診断が始まることが多いですが、脳神経外科との連携が重要です。痛みに悩む人は、早めに医療機関で相談してください。
(市歯科医師会)
問合せ:川西市歯科医師会
【HP】http://kda8020.com/