健康 〔お知らせコーナーInformation〕意外と知らない歯の話

歯科医師会からのお知らせ

■近年における国民の歯周病の実態
◇口腔健康への意識が向上
歯周病は、日本人にとって国民病の一つといわれています。かつては歯科医院の数が少なく、日本国民の口腔健康への意識も低かったため、多くの人が歯のトラブルを抱えていました。当時の歯科診療は、むし歯による痛みを止める処置が中心で、歯周病の治療まで手が回らないのが現状でした。
その後の地道な啓発活動の成果もあり、国民の口腔健康への意識は徐々に向上しました。その結果、むし歯治療だけでなく、歯を失う大きな原因である歯周病への対策も重要であるという認識が広がってきました。

◇食事を楽しむには歯が重要
近年の歯科疾患実態調査では、歯周病の罹患率は、15~24歳で20%、25~34歳で30%、35~44歳で40%、45~54歳で50%、55歳以上では55~60%と、加齢とともに増加する傾向にあります。しかし、1年間に歯科健診を受診した人の割合は58%にも達しており、国民の意識は年々向上していることが分かります。
これから日本は未曾有の超高齢化社会を迎えます。国民の皆さまが生涯を通じておいしく食事を楽しめるよう、私たち歯科医師は今後もより一層、啓発活動に取り組んでまいります。