くらし 【特集】JR加古川線に乗ってでかけよう(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県丹波市
- 広報紙名 : 広報たんば 2025年5月号
■JR加古川線の現状
みなさんはJR加古川線を利用したことがありますか。加古川駅(山陽本線)と谷川駅(福知山線)を結ぶ全長48・5kmの路線で、大正13年に全線開業しました。平成16年の全線電化により1両編成の125系ワンマン電車となり、転換クロスシートの車内では、田園風景を眺めながらゆったりと乗車することができます。
平成7年の阪神・淡路大震災直後は、JR神戸線が甲子園口駅―須磨駅間で不通となり、大阪と神戸を結ぶ迂回路としてJR加古川線を利用する乗客であふれるなど、重要な役割を果たしました。しかし、沿線人口の減少や自家用車の普及などで利用者は減少。電車の本数も減り、さらに利用者が減るという悪循環を生み出し、JR加古川線の中でも西脇市駅ー谷川駅間は、近畿圏内で最も利用者が少ない危機的状況となっています。
地域住民にとっても欠かすことのできない重要な路線ですが、大阪・関西万博後に利用の増加に向けた勢いが認められなければ、「地域にふさわしい公共交通のあり方」について議論がはじまる可能性があり、JR加古川線は路線の維持存続に向けた重要な局面を迎えています。
■利用促進の取り組み
電車など公共交通の利便性の低下は、人口を流出させ、新規移住を妨げる要因となる恐れもあります。久下自治振興会では、JR加古川線沿線区域である黒田庄まちづくり協議会、比延地区自治協議会とともに「JR加古川線(西脇市駅ー谷川駅)維持・利用促進地域協議会」を結成し、利用促進に向けた様々なイベントや取組みを行っています。また、丹波市や西脇市、兵庫県、JR西日本でも、利用増進につながる補助やキャンペーンを実施しています。
さらに昨年は、JR加古川線全線開業100周年を迎え、沿線の活動はさらに盛り上がりを見せており、大阪・関西万博の開催にあわせて、西脇市駅ー谷川駅間で増便も行われています。1人でも多くの人がJR加古川線を利用することで、存続につながります。より便利で利用しやすくなったJR加古川線をこの機会に利用してみませんか。
◆夜市やマルシェ、レンタサイクルでにぎわい創出
久下自治振興会と地元有志によるサン・マルシェ実行委員会でも様々な取組みを実施しています。久下自治振興会でのレンタサイクル貸出のほか、谷川駅周辺では地元のおいしいパンやスイーツ、お弁当、バンド演奏などを楽しむ「サン・マルシェ」を開催。久下村駅では、クラフトビールや日本酒、おでんや中華そばなどたくさんのキッチンカーや屋台が並ぶ久下村夜市を開催し、毎回たくさんの人が電車を利用してイベントを楽しんでいます(次回は8/22開催予定)
◆運賃補助でお得に利用
市では、JR加古川線の利用促進を図るため、通勤通学の定期や団体での利用に補助を行っています。
○団体利用者乗車券購入補助
3人以上の団体・グループで利用で運賃を補助(1人あたり上限1,000円/子ども運賃は半額)
○社会学習利用助成
市内のこども園など児童・生徒の社会見学やPTA活動などの運賃を補助
○通勤定期券購入助成(令和7年度限定)
谷川駅から西脇市駅間の通勤定期券購入費(実費)の全額を補助
○通学定期券購入助成
谷川駅から西脇市駅間の運賃(実費)の1/2を補助(初回のみ全額補助)
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