健康 カラダの声を聞く~健康だからこそ、健診(検診)を受けてみませんか?~(2)

〔検診を受けた人の声〕
藤岡香(ふじおかかおり)さん(比治)
朝来市観光協会で勤務し、観光客のおもてなしに尽力されながら、自身も一児の母として日々、育児に励まれています。

●偶然受けた検診が家族と命を守る結果に
▽なんとなく受けてみた検診がきっかけで
藤岡さんが検診を受けることを決めたきっかけは、がん検診の案内が届いたことを職場の同僚に何気なく話したことでした。
過去にポリープを患った経験はあるものの、特に身体の不調も悩みも感じていなかった藤岡さん。しかし、「だいたいの人は大丈夫だけど、念のため受けてみれば?」という同僚の言葉に背中を押され、検診を受けることを決意。
検診を受けて数週間が経ち、藤岡さんの元に検査結果通知が届きました。今の身体の状態を知る良い機会になるだろうと思い、受けた検診でしたが、結果を見ると「要精密検査」の文字が。
想定外の結果に不安を感じながらも、藤岡さんは精密検査を受けるため、すぐに病院に向かいました。

▽医師や看護師のサポート、家族の存在で前向きに
精密検査の結果、藤岡さんは「子宮頚部高度異形成・上皮内がん」と診断されました。医師から結果を告げられた時、自分がこれからどうなってしまうのか、もし自分が亡くなったら子どもや家族はどうなるのか、将来への不安と恐怖が藤岡さんの心に、鉛のように重くのしかかりました。
病院への通院が始まったものの、突然の診断をすぐには受け入れられず混乱する日々。もともと病院に対して苦手意識があった藤岡さんにとって、通院を続けることは大きな負担となり、精神的にも辛い時間が続きました。
しかし、医師や看護師の丁寧な処置や対応のおかげで次第に安心して治療に向き合えるように。手術も無事に終え、恐怖と不安でいっぱいだった気持ちは和らぎ「家族のためにも早く治さないと」と、前を向くことができるようになりました。

▽病気を経験したいま周りの人に伝えたいこと
病気を経験した藤岡さんは、「自分の体を守ることは、家族や大切な人を守ることにもつながると、強く実感した」といいます。
がんは20代や30代でも発症する可能性があり、検診は短時間で終わる簡単なものです。藤岡さんのように、なんとなく受けてみた検診がきっかけで、がんの早期発見につながったケースも多くあります。
藤岡さんは、「元気なうちに検診を受けることが、早期発見・早期治療につながることを実感しましたし、病院に対する抵抗感もなくなりました。何も異常がないことを確認するだけでも検診を受ける意味は十分あると思います。わずかな時間と手間で、自分の命を守る可能性があるなら、受けない理由はないと思います」と話します。
現在、藤岡さんは定期的に通院しながら経過観察を続けています。自身の経験を通じて藤岡さんは「検診に対して『怖い』『恥ずかしい』と感じるかもしれませんが、実際に受けてみると想像していたほど大変なものではなく、何より、早期発見によって治療の負担やリスクも軽減できます。特に若い人こそ『自分はまだ大丈夫』と思わず、ぜひ一度、検診を受けてみてほしいです」と想いを語りました。

●令和7年度の健診(検診)受診希望者、受付中!
~インターネット(Web)でも申し込みが可能です~
令和7年度から朝来市国民健康保険加入者は『肺がん検診・胃がん検診・大腸がん検診・子宮頸がん検診・乳がん検診』の5つのがん検診が無料で受けられます。また、70歳以上の人は加入されている保険に関わらず無料で受けられます。
詳細は2月下旬に各世帯にお送りした令和7年度各種健診(検診)のご案内をご確認ください。

“カラダ”の声を聞いてみませんか
※詳しくは本紙をご覧ください。

問い合わせ先:健幸づくり推進課
【電話】672-5269