文化 市川町から世界の舞台へ キューブの魔術師 松浦 友佑樹(まつうらともゆき)さん
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- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県市川町
- 広報紙名 : 広報いちかわ 2025年11月号
みなさん市川町出身のプロのマジシャンがいることをご存じでしょうか。
松浦さんはルービックキューブを使ったマジックを得意とし、先日イタリアで行われたマジックの世界大会FISM2025で12位という成績を収めた世界からも注目されている実力派のマジシャンです。
話を聞くと天才的なセンスで勝ち上がってきたのかと思いきや、ひたむきに頑張る努力家な性格がとても伝わりました。今回はそんな松浦さんへのインタビュー記事です。
◆松浦さんのこれまでの歩み
▽甘地小学校時代
小学校3年生の時の担任の先生が見せてくれたマジックで初めてマジックに魅せられる。
大好きな野球に打ち込む。
『甘地小学校の児童文集ですでにマジシャンになりたい気持ちが書かれています。』
▽中学・高校時代
強豪校で野球に打ち込む。毎日野球漬けの日々。
▽大学時代
アカペラサークルに加入しながら、神戸のマジックバーでアルバイトを始める。
1回生から本格的にマジックに取り組み、4回生の時にマジックの大会で日本3位になる。
▽社会人
日本3位の実績がありながらも、一般企業に就職。一度はマジシャンへの道に進まない事も考えたが、諦めきれず社会人とマジシャンの両立を決める。
社会人になってからも続けていたアカペラでは日本一に。
The Japan Cup2019 3位
Japan National Championship of Magic2023 2位
The Japan Cup2025 2位
2024年 世界大会FISMの日本代表、アジア代表に選出される。
2025年 世界大会FISMで12位の成績を収める。
「おはよう朝日土曜日です」に出演し、マジックを披露!
Qどんな子どもでしたか
そこまで陽気なタイプでもなく普通の子だったと思います。習い事もしてましたよ、習字とか学習塾とか、お姉ちゃんとお兄ちゃんが賢かったので勉強もそれなりにしていました(笑)
学生時代は野球ばっかりしてました。あんまり複数のことができるタイプじゃないというか、1つのことにのめり込むタイプですね。
Qマジックを始めたきっかけは
小学校3年生の時の担任の先生が見せてくれたマジックがきっかけですね。本格的に始めたのは大学生になってからですが、その時の体験が大きかったと思います。
Qマジックの醍醐味とは
自分自身は普段人前で話したりするようなタイプではないんですが、そんな自分でもマジックがあれば、何百人、何千人という大勢の前で自分を表現できるんですよね。コツコツと練習を重ねてきた演技で観客を沸かせることができた時が「表現することの楽しさ」であり、何とも言えない醍醐味じゃないでしょうか。
Q逆にマジックをしていて苦労したことは
社会人として働きながらの両立は、練習時間を確保するのが特に大変ですね。
これまで大会で中国やイタリアにも行きましたが、マジックをしただけで観光もできず、そのまま帰国して翌日には仕事に行きました(笑)。
あと自分に自信がないタイプなので、大会に向けての練習はめちゃくちゃします。
マジックは膨大な時間を練習や道具制作に費やすので、不安症な性格がマジックに向いていたのかもしれません。
Qマジック以外に趣味とかありますか
アカペラが好きですね。大学時代にアカペラサークルに入り、社会人になってからも続けていました。
大学時代のつながりでチームを組んで、2023年にJAM(ジャパン・アカペラ・ムーブメント)という大会で日本一にもなりました。
QマジックのオリンピックFISMでの好成績について
まず、Japan Cup 2024では6位という成績だったんですけど、FISM日本代表の枠にはギリギリで滑り込むことができました。
その後、演技の改良を重ねることでアジア予選を勝ち抜き、FISMアジア代表になることができました。本当に自分でも信じられないほど嬉しい出来事でした。
先日イタリアで開催された世界大会FISMでは本番でアクシデントがあり、最後の演技ができなくて、舞台裏で泣いていました。それでも12位だったので、自分が世界に通用するかもしれないという自信にはなったと思います。
Q今後の目標について
TheJapanCupで優勝するまではマジック辞められないなと思います。来年の3月に大会があるので、今から練習あるのみです!
なんと、松浦さんのYouTubeにマジック動画をあげていただきました。
広報紙記載のQRコードから見ることができますので、みなさんぜひご覧ください。
※二次元コードは広報紙5ページをご覧ください。
◆編集後記
このたびは笑顔で取材に応じていただき、ありがとうございました。
学生時代から野球、アカペラ、マジックとすごい成績を残されているのに、「僕は自信がないほうなんで」とストイックに取り組まれているところに松浦さんの凄みを感じました。社会人とマジシャンの二刀流は大変だと思いますが、これからの活躍を応援しています。
『みんなで松浦さんを応援しよう!』
