健康 保健・医療・福祉のサポートネットワーク ケアステーションかんざきだより

■「ちょっとチャレンジ!」
~はじめる前の支援~
ある日の療育で細長く切った画用紙を2本使って“じゃばら折り”をしました。療育で初めての作業に取り組む時には、事前に工程ごとに見本を見せてイメージができるようにしてから始めています。また、わからないことで困った時には、「わかりません、教えてください」と聞くことなど、いくつかの約束をしています。事前に説明したり約束してから始めることで、安心して取り掛かることができます。
今回の“じゃばら折り”では、順に折り重ねていく上で見分けがつきやすいように、コントラストのはっきりした色違いの画用紙を用意しました。それから角を合わせて直角に重ねてのりで貼り合わせます。この時の力の入れ方が分かりにくい子には、手を添えて紙を押さえて、10まで一緒に数を数えたりしています。
他にも、子どもに合わせてさまざまな工夫をしてますが、特に大切にしていることがあります。それは、困った時に「助けて」と言える力をつけることです。「わからへん」、「どうするん?」と聞くことができる子もいますが、なかなか言葉にできずに、じーっとしている子や怒りだす子もいます。困った時に、助けを求めるような表情をしたり、手を挙げたり、できれば言葉で伝えられるようになるまで、一人ひとりスタッフが寄り添って支援しています。
こうして、少し自信がつくと、子どもたちからどんどんアイデアが出てきます。長くつなげたい子や折筋にこだわってゆっくり丁寧に折る子など、みんな長い時間集中して取り組むことができるようになります。また、できた“じゃばら折り”をいろんな素材と組み合わせて一つの作品を作る子もでてきました。
新しいことにチャレンジする時、取り掛かり方に工夫をすることで自信を持って取り組み、その結果自由に自分らしさを表現することができるようになっていきました。このような経験は、私たち職員にとっても改めて子どもの可能性を感じる貴重なものとなりました。

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