くらし 西はりま天文台だより

◆第51回 天の川の中の小さな星座
夏の天の川のあたりには、小さな星座や星の並びがいくつも広がっています。今回は、その中でも特に小さな星座をご紹介します。
夏の大三角のひとつ、彦星(アルタイル)の近くにある弓矢の矢のような形をした「や座」は、3〜4等星でできていて、街明かりのある場所では見つけにくい星座です。大きさも、88ある星座の中で3番目に小さいといわれています。
けれども、星が矢の形に並んでいて、一度見つけると印象に残ります。天の川にそって目をこらすと、や座のような小さな星座や目立たない星々が少しずつ見えてきます。夜がふけるほど空が暗くなり、星も見やすくなります。できれば夜遅くに、空を眺めてみてください。

兵庫県立大学 西はりま天文台
准教授 石田俊人