子育て 特集“母推(ぼすい)さん”ってどんな人?笑顔あふれる地域へ

■〝母推さん〞ってこんな人!
母子保健推進員、通称「母推(ぼすい)さん」は、行政と連携しながら、パパやママが安心して子育てできるよう支えてくれる頼もしい存在です。

母推さんの歴史は昭和47年までさかのぼります。当時、和歌山県では死産や乳児の死亡により年間およそ1,700人もの尊い命が失われていました。

こうした状況から、妊娠中から出産、子育てまで、適切な支援が必要とされ、地域で育児を支えるボランティアとして母子保健推進員会が発足しました。現在、有田市では市長から委嘱を受けた37名の母推さんが活動しています。妊娠期から親子と関わり、顔なじみになることで、安心して子育てできる環境づくりを支えています。

■活動内容
◇ほのぼのステーション
ママたちの要望で母推さんが始めた、ママと赤ちゃんの集いの場です。毎月1回、ベビーマッサージを中心に子育て相談や身体測定などを実施。母推さんが司会進行し、上の子も遊べるのでママも安心して参加できます♪

◇スタイルづくり
会長が生地を選び、丁寧にミシンで縫い上げます。最後は母推さんみんなで手縫いし、リバーシブルでかわいい柄のスタイが完成。妊婦さんはお気に入りの柄を選べてうれしいですね♪

◇赤ちゃん訪問
生後2か月ごろの赤ちゃんのご家庭を、同じ地区の母推さんが保健師と同行して訪問します。赤ちゃんの成長や子育てについて優しくアドバイスしてくれますよ♪

■母推さんが語る、地域とママをつなぐ“やさしさ”のチカラ
今回、母推さん3名に、活動への思いと子育て支援の現状、未来への願いを伺いました。
会長 上田 八恵(うえだ やえ)(18年目)
副会長 古川 孝枝(ふるかわ たかえ)(23年目)
副会長 伊藤(いとう)ゆかり(8年目)

◇活動の中で意識していることは?―
古川:行政とママをつなぐ存在であることを忘れず、研修で得た情報を的確に伝えるよう心がけています。
伊藤:頑張っているママの背中に「フレー!フレー!」とエールを送ることですね!

◇ママや赤ちゃんとの関わりで感じることは?―
上田:最近は早く仕事に復帰するママが増えていると感じます。忙しくて教室に参加しづらい方も多いですが、できる限りサポートしていきたいですね。
伊藤:子育て中でもママたちはおしゃれでキレイですね。赤ちゃんグッズも「そんなのあるの?どこで売ってるの?」と思うものを持っていて、時代の変化を感じます。

◇有田市での子育てについて―
上田:有田市は本当に子育て支援が充実しています。こんなに多くの事業を行っている市は珍しいのではないでしょうか。
伊藤:有田市では道端の無人販売でおいしいみかんが100円で買えます。こんなほのぼのした場所は他にないと思います。ここで子育てしたら、きっと良い子に育ちますよ!
古川:広報を何気なく読んでいましたが、改めてじっくり読むと子育て支援について知らないことがいっぱいで、「有田市もやるやん!」と思いました!

◇〝母推さん〞活動のこれまでとこれから―
上田:初めは乳幼児健診のお手伝いから始まりましたが、今は地域のサポート役として活動しています。訪問で出会ったママから、まちで偶然すれ違ったときに声をかけてもらったり、こどもの成長を見守ることができるということはとてもうれしく励みになります。
18年間で子育ての形や親の姿も変わり、出生数は減っていますが、私たちの姿勢は変わりません。親子の笑顔を励みに、これからも頑張っていきたいですね!

■母推さんの思い
◇岡田 香珠実(おかだ かずみ)
糸我地区担当/6年目
地域の方に声をかけていただき母子保健推進員に。活動を通して、親子の絆ほど深いものはないと感じています。赤ちゃんとママが楽しく子育てできるよう、これからも支えていきたいです。

◇山本 浩美(やまもと ひろみ)
糸我地区担当/4年目
声をかけてもらったときは不安もありましたが、今の赤ちゃんとの関わり方を学べる良い機会だと思いました。ママたちが安心して子育てできる社会には、サポートの存在が欠かせないと実感しています。