- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県江府町
- 広報紙名 : 町報こうふ 2025年8月号
〜よき伝統を守りながら(不易) 進歩に目を閉ざさないこと(流行)によって「理想」を創造する〜
■「江美神社のケヤキの木」
先日、北栄町長との体力対決が江府町NEWSに取り上げられたことで、「町長は最近、運動を意識しているのかな」と思われたかもしれませんね。しかし、実はウォーキングは副町長時代からの私の日課なんです。
平日は、大雨でなければ、朝のウォーキングを欠かしません。コースは自宅を出て防災情報センター前を通り、旧役場庁舎跡地から江美神社、西門坂を下って現在の役場付近で折り返し、自宅に戻ります。今の役場ができる前は、自宅から武庫駅までを往復し、新しい庁舎が建っていく様子を眺めるのが楽しみでした。今は、かつての役場の跡地がどう変化したのかを感じるコースになっています。
そんなウォーキング中の6月下旬、江美神社前で、神社のシンボルともいえる大きなケヤキの木の枝が切られているのを見かけました。「頭上注意」の札が以前からあったので、枯れて危険になったため伐採されたのだろうと思いました。翌日には幹からさらに伐採が進み、最終的には地面に薄い板が置かれたように、すっかり姿を消してしまいました。長年見慣れていた大木がなくなるのは、とても寂しく感じます。しかし、安全を考えると、やむを得ない判断だったのでしょう。
この木が伐採される際、「500年もこの町を見てきた木でしょ。神様がおるよ、いけん。」と、木に登って伐採を阻止しようとした少年がいたと聞きました。お母さんに説得され、「せめて、かけらでももらってくる。」と言った少年。お母さんが伐採業者にお願いすると、たくさんの木のかけらや輪切りをもらえたそうです。その後、そのかけらをきれいに加工して何かを作っているという少年。このケヤキの木が、この少年の手によってこれからどんな形に生まれ変わるのか、私も楽しみに待ちたいと思います。
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