くらし 令和7年度市長施政方針(2)

◆令和7年度の主要施策
▽保険・医療・福祉
・地域医療を担う医師、薬剤師、看護師等の確保を目的とした奨学金事業について、医学生に対する貸与額を拡充し、安全安心な医療提供体制の充実を図ります。
・「健康やすぎ21」次期計画(計画期間:令和8年度から令和17年度まで)の策定を行います。生活習慣病予防や食育を中心に、地域の実態や健康意識などを調査するとともに、現計画の評価を踏まえ、新たな目標設定や具体的な行動計画を策定し、市民や関係機関と共に事業を推進します。
・高齢者の健康寿命の延伸を図るため、地域の集まりの場でのフレイル予防講座などの啓発事業を継続します。新たに、スマートフォン等で自らのフレイル状態がチェックできるアプリケーションを導入します。
・令和6年度に行った「安来市医療提供体制検討委員会」での経過を踏まえ、引き続き市と社会医療法人昌林会において、安来市の医療提供体制の将来像について議論を深め、安来市立病院の基本構想を策定します。
・安来市立病院では、現在、遠隔医療システムの活用により、鳥取大学医学部附属病院と連携し、専門医による診察とアドバイスを受けられる体制を整えています。今後、新たに、マルチタスク車両と遠隔医療システムを用いた巡回診療の実施を検討します。
・介護人材の就労初期の定着促進を図るため、市内の介護事業所の新たな就職者に対し、就労勤続5年目まで、就業継続支援金を給付します。
・令和6年度に訪問介護事業所の開設支援事業を創設したことで、伯太町井尻地区と広瀬町布部地区に、訪問介護事業所が開設される運びとなりました。住み慣れた地域で安心して住み続けられるよう、引き続き中山間地域での新規サービス事業者の安定経営に向け支援を行っていきます。
・養護老人ホーム鴨来荘の建設について、順調に事業が進んでおり、令和8年1月の竣工に向け、引き続き施設整備を進めます。
・発達に関し経過観察が必要な就学前児童の心身の発達を促しながら、スムーズな就学につなげる発達支援ルームについて、よりきめ細やかな対応ができるよう、スタッフ体制を強化します。
・子ども食堂の開設や事業継続に係る経費の一部を補助する子どもの居場所創出支援事業に取り組んでいます。支援を継続しながら、引き続き地域社会の発展と子どもたちの健やかな成長を応援します。

▽子育て・教育・文化
・子ども医療費の助成については、医療費の自己負担が無料となる対象を、中学3年生までから高校3年生までに拡充し、子育て世代の経済的負担の軽減と子どもの健やかな成長を支援します。
・ビタミンやミネラル、食物繊維などを多く含む金芽米を妊産婦に無償提供する「マタニティ応援プロジェクト事業」を引き続き実施します。さらに、市内の保育施設で提供するご飯給食を金芽米に切り替え、給食費を負担する3歳児から5歳児に無償で提供する「主食費無償提供事業」も継続して実施します。これにより、妊産婦と幼児の健康増進を図るとともに、子育て世帯の負担軽減を図ります。また、学校給食における金芽米提供も、継続して実施します。
・私立保育施設の保育人材確保を図るため、保育周辺業務を行う保育支援者配置への補助を拡充し、保育士の業務負担軽減を図ります。また、島根県と共同で保育士派遣事業を実施し、保育需要に対応した安定的な保育体制の構築を図ります。
・放課後児童健全育成事業については、放課後児童クラブの利用ニーズが年々増加傾向にあります。待機児童の解消のため、民設の1クラブを追加し、受入体制を拡充します。
・未就学児に対して、スムーズな就学につなげるために小学校就学前から必要な支援を行うとともに、子どもが自分らしく、自分のペースで心身の調和的発達の基盤を培う場として、幼児通級指導教室の開設準備を進めます。
・小中学校適正配置の検討について、「安来市立小中学校適正配置基本計画」に基づき、校区再編を着実に進めています。広瀬小学校、山佐小学校、布部小学校校区については、使用する校舎と再編する時期が決定し、再編に向けた具体的な学校間の調整を行っています。第二中学校、伯太中学校校区については、引き続き検討を重ねていきます。
・学校給食について、給食費の改定を予定しています。給食費改定に当たっては、保護者の急激な負担増とならないよう、2カ年をかけ段階的に引き上げることとしています。
・令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)では、8月5日から9日まで、安来市民体育館を会場にフェンシング競技大会が開催されます。安来市実行委員会を中心に関係団体と密に連携を取りながら、しっかりと準備を進めていきます。
・和鋼博物館について、快適に施設を利用できるよう、空調設備改修の設計を行い、たたらとハガネを生かした文化振興を一層推進します。
・国の重要文化財である雲樹寺四脚門の屋根葺替を中心とする修理事業が、引き続き行われます。文化財所有者への補助金による支援を行い、貴重な文化財を後世に着実に伝えていきます。
・中学生の海外派遣事業について、韓国密陽市に加え、新たに台湾新店区でも実施します。子どもたちの国際感覚を養い、グローバル社会に対応できる人材の育成に向け、引き続き取り組んでいきます。