くらし 第3次総合計画始動! えすこな雲南市×雲南ソーシャルチャレンジ大発表会(1)
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- 自治体名 : 島根県雲南市
- 広報紙名 : 市報うんなん 2025年5月号
3月23日に「えすこな雲南市×雲南ソーシャルチャレンジ大発表会」を開催しました。約150人が一堂に会し、世代や立場を超えて学び合い、つながりを深め、これからめざす「えすこな雲南市」の姿について考えました。
■35組が熱い思いを発表!「チャレンジ報告・協力隊員報告」
これまで、市民と行政の"協働"によるまちづくり、そしてこどもから大人、企業など多様な皆さんと共に地域の課題を解決する"チャレンジ"によるまちづくりをすすめてきた雲南市。さまざまな分野で活躍する中高生や大学生、若者、大人、企業など、合わせて35組が令和6年度に取り組んできた内容と思いを発表しました。
中高生たちは、詐欺や防犯などといった身近な問題から食や自然をはじめとした雲南市の魅力を見つめ直す取り組みなど、自身が課題に感じている問題について取り組み、発表では実践を通じて地域の方との関わりから学んだことなどを報告しました。
続けて、多文化共生やつながりづくりなどをテーマに取り組んできた大学生たちや地域の課題解決や地域の暮らしを豊かにするビジネスの創出に取り組んできた若者、市内で活動している※地域おこし協力隊の皆さんによる活動内容や今後の目標について報告がありました。
住民主体のまちづくりに取り組む地域自主組織からは大学生と連携して事業に取り組んだ「三刀屋地区まちづくり協議会」や、若手世代の関係づくり・多世代交流に取り組んだ「ダム湖の郷」の活動報告があったほか、企業による地域との連携の取り組みについて報告いただきました。
※外部人材を取り入れた地域づくりと移住促進を目的とした制度。
■「えすこな雲南市」、実現していくには?
続けて、「『えすこな雲南市』の実現に向けて~世代や立場を超えて多様な協働を~」をテーマにした討論会を開催しました。自身も高校時代にチャレンジに取り組み、現在では高校生の取り組みを支援している島根県立大学 福間愛弓(ふくまあゆみ)さんが司会役として、雲南市総合計画策定委員会 高橋大輔(たかはしだいすけ)委員長、「躍動と安らぎの里づくり鍋山」秦 美幸(はたよしゆき)会長、石飛市長が話者として登壇しました。
たくさんの市民の意見をもとに"市民の計画"として策定した第3次雲南市総合計画。人とのつながりやこどもたち(次世代)、自然環境や歴史文化など、すべてが「ちょうどよい」状態となる「えすこな雲南市」を将来像に掲げ、その実現に向けて世代や立場を超えて多方面・多様な協働(総働)のまちづくりをすすめることとしています。討論会では、総合計画に込めた思いや、これに基づいた今後のまちづくりについて話されました。
石飛市長:「この計画は市民の皆さんからみて分かりやすい計画として策定し、みんなで一緒に推進することをめざしている。『えすこな雲南市』には、みんなが協調し、少しずつ我慢しながらでもみんながちょうどよい状態をつくっていこうという思いが込められている。これからの10年は私たちの10年。みんなでこれからの総合計画をすすめていきたい」
秦会長:「今日の若い方のさまざまな考えや取り組みを聞くと、我々高齢者もその考えなどをうまく理解していかないといけいない。反面、若い世代もこれまで長く培った市民の取り組みについても理解していただきながらでないと協働、総働のまちづくりはすすまないと思う。今後、この総合計画を市民にどう共有するかが大事」
高橋委員長:「策定委員会では、この計画を推進していくうえで、市民の皆さんとの対話を通してアイデアを出していく場『えすこ会議』をはじめとした官民共創の体制構築や財源確保、そしてこどもたちの意見をまちづくりに反映する仕組みをつくることを石飛市長に提言しました。みんなでやらなければ総合計画は絵に描いた餅になってしまう。次の世代のため動くしかない。そのためにみんな一丸となってやることが協働だと思います」
福間さん:「今、自分は学生で、行政や市民に支えてもらっている立場。これからは支える側としてこどもたちにチャレンジの連鎖を広げていきたいと思っています。雲南市は、市民と行政が一体となって政策を進めていくところが強みだと思っています。私も市民のひとりとしてこれまで以上に雲南市に関わりを持ち続けていけたらいいなと思います」
また、討論会には、国の地方創生2・0の有識者会議に出席されている(株)雨風太陽(あめかぜたいよう)高橋博之(たかはしひろゆき)代表取締役社長がゲストとして参加されており、総合計画に対して「第3次総合計画で斬新だと思ったのは、市民の皆さんが自分たちがどうなりたいのか"意思"を示したこと。今後は住んでいるまちの幸せを自分たちで定義付け、決める力はとても大切です。『えすこ』という言葉であらゆることと調和がとれているという状態が望ましいという意思を示されたのは先進的だなと感じました」と感想を話されました。