くらし 【特集記事】岡山市のおサイフ事情(2)

Q.ところで、岡山市の財政って大丈夫なの?
家計をやり繰りするのと同じように、市でも収入の状況を見極めた上で、有利な市債や備えてきた基金を活用し、財政運営しています。下のグラフのように基金の残高(貯金残高)を維持しながら、市債(借金)も増えないようにしています。
▽基金残高とは?
「基金残高」は、市の貯金額にあたるお金です。あらゆる事態に備えて迅速かつ機動的に対応できるよう、約300億円の基金残高を継続的に確保しています。

岡山市の財政規模なら約200億円程度が適切な水準とされている中で、295億円貯金できているのニャ。

▽令和7年度の市債発行のポイント
令和7年度の市債発行総額は479億円。デジタル活用推進事業債(仮称)、合併推進債など、負債の一部に国からの交付税をあてることができる「有利な市債」を活用することで、実質的な市の負担を約半分に抑えました。

Q.「有利な市債」ってどういうもの?
「有利な市債」って何ですか?

市債の中には、国が返済の一部を引き受けてくれるものがあって、実質的な市の負担が大幅に軽減できるんだニャ。

▽こんな事業で活用しています!
≪新庁舎整備事業≫
現在の本庁舎は老朽化が進み、災害時に業務の継続ができない可能性があるため、新庁舎の整備を進めています。
・新庁舎整備費の負担割合

≪岡山芸術創造劇場ハレノワ≫
令和5年に新たな文化施設としてオープン。
・ハレノワ整備費の負担割合

≪路面電車乗り入れ事業≫
公共交通の利便性を向上させるため、岡山駅前広場への乗り入れ事業を進めています。
・乗り入れ事業費の負担割合

Q.どんなまちにしたくて予算が決まったの?
市は、まちのにぎわいづくりや産業振興、子育て・教育、福祉、防災などさまざまな施策に力を入れています。加えて、歴史・文化・スポーツが持つ魅力をさらに高めて、「より誇れるまち岡山」の実現を目指しています。
今後もしっかりと財政状況に留意しつつ、上手にやり繰りしながら市民生活の充実につながる施策を積極的に進めていきます。
▽令和7年度当初予算の特徴
より誇れるまち岡山へ
・街を楽しむ
・産業の振興
・地域振興
・福祉の充実
・子育て・教育の充実
・公共交通の充実

◆指標で分かる!岡山市の健全な財政!

財政運営の健全性を全国統一的に測るための指標(=財政指標)を岡山市でも毎年作成しています。いくつかある指標のうち、今回は「実質公債費比率」と「将来負担比率」を例にあげて紹介します。

▽実質公債費比率とは?
収入に対する負債の返済割合のこと。比率が低いほど、負債の返済以外で自由に使えるお金が多いことを意味します。

▽将来負担比率とは?
収入に対する将来負担すべき負債の割合のこと。比率が低いほど将来の負担が少ないことを意味します。

岡山市では、両方の指標で政令指定都市の平均より良い数値。つまり健全で安定した財政運営ができているといえるニャ。

10年前と比べて、財政指標がすごく良くなってるんだね。これからの私たちのためにも、引き続き上手にやり繰りしてほしいな。

もっと詳しい予算の使われ方は次のページをチェック!