くらし リノベーションまちづくり2.0(1)
- 1/40
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県下関市
- 広報紙名 : 市報しものせき 令和7年11月号
■リノベーションまちづくりとは
まちの潜在資源を活用して地域の経営課題を解決するまちづくり手法の一つ
1 あるものを活かす
地域資源を発掘・再編集し、新たな使い方をすることで、低リスク・低コスト・スピーディーかつ地域らしい事業につながる。
2 小さな点を打ち波及を生む
小さな事業を小さなエリアで複数同時に生み出すことで、エリアの期待値を上げ周辺に波及させる。
3 民間主導の公民連携
民間が補助金に頼らない持続性のあるプロジェクトを興し、行政がさまざまな形でサポートする。
▽域活性化起業人※ 瀬川康弘さん
パソナグループから下関市共創イノベーション課に派遣中。淡路島で培った人材誘致やエリアマネジメントのノウハウ・ネットワークを、地域の課題解決に活かす。菊川町出身。39歳。
※地域活性化起業人…企業の社員を一定期間地方自治体に派遣し、課題に取り組む制度
今あるものを活かし、新しい使い方でまちを変えていく。昨年の市報しものせき11月号で特集した「リノベーションまちづくり」では、廃業した旅館や、港町に残された空き家など、建物が生まれ変わった様子を紹介しました。
このリノベーションまちづくりの手法は、教育や働き方など、さまざまな分野に応用することができると考えています。
今月の特集は「リノベーションまちづくり2.0」として、建物のリノベーションに加えて、空間・教育・働き方など、今まさに進行中の4つのプロジェクトを紹介。地域にあるものを活かして、まちが生まれ変わっていく様子を感じてみてください。
【URL】https://static.yamaguchi-ebooks.jp/actibook_data/sihou%20shimonoseki67/?pNo=1
■リノベーション まちづくりの取り組み
2020
・機運の高まり
手法を知るきっかけづくりや人材発掘のため、プレーヤーとなり得る市民や事業者、建物オーナーに向けたセミナーを実施。
2021
・民間プロジェクトの伴走支援
遊休不動産を活用したい不動産オーナーと、物件を活用して地域活性化を目指すエリアマネジメント会社に、専門家がアドバイス。モデル拠点第1号となるBRIDGEが誕生した。
2022
・新たな拠点の誕生
空き店舗をリノベーションし、コワーキングスペースやカフェ、イベントスペースなど、HACORI茶山をはじめ、3カ所のモデル拠点が誕生。
・下関市リノベーションまちづくり ガイドラインの策定
下関市まちづくり構想検討委員会において、民間プレーヤーと市民、学識者たちが議論。公民が方向性を共有しながら、複数の事業をつなげ地域に広がりを生み出していくために、ガイドラインを策定した。
2023
・豊北地域再生プロジェクト推進室の設置
リノベーションまちづくりと移住定住施策を一体的に推進するため、推進室を設置。若手職員に加え、地域活性化起業人も参画し、公民共創によるプロジェクトがスタート。
・キックオフミーティングの開催
豊北町滝部地区のシンボル的存在「太翔館」で、73人の地域住民が集うミーティングを開催。
まち歩きやディスカッションを通じて、地域の可能性や将来像を語り合う場となった。
・事業共創型ワーケーションツアーの開催
都市部の企業を対象に、豊北地域への事業進出や地域課題の解決など共創を目的としたワーケーションツアーを開催。地域住民やプレーヤーとの意見交換会などを通じ、地域との新たな関わり方やビジネスチャンスを模索した。
・旧教職員住宅の地域活用
市の遊休不動産を活用したモデル。エリアマネジメント会社が管理・運営することで、市が負担していた維持費がかからなくなるなど、持続可能な仕組みが実現した。
2024
・モデル拠点、続々と
ゲストハウス○△(まるやま)日和・Harb Cottage、チャレンジルームKIRI:SOM1972、民泊施設海月館など、空き家をリノベーションした拠点が続々と誕生。
2025
・角島・阿川地区への展開
滝部地区での成果を踏まえ、角島・阿川地区へリノベーションまちづくりの手法を展開。新たなプロジェクトを模索している。
誌面では伝え切れなかったアツい思いを、ぜひ会場で直接感じてみてください!
問合先:共創イノベーション課
【電話】231-5838
