くらし 生涯学習推進だより No.316

「回天と9人の若き命」

阿多田交流館

1945年3月1日、阿多田半島に水中特別攻撃隊の訓練基地が開設されました。厳しい訓練は1945年4月17日から佐賀沖の海で始まりましたが、残念ながら訓練中に3人の若い搭乗員が事故で命を落としました。
そして、1945年7月18日には、この基地から6人の若者が伊号第58潜水艦に回天6基を搭載し、命を懸けて出撃しました。
彼らの名前が記された木札は潜水艦の中に掲げられていました。出撃後、彼らは7月28日に2人、8月10日に2人、8月12日に1人と次々に戦死し、木札の裏にはその場所が記されました。終戦後、潜水艦の艦長が持ち帰った5枚の木札は、彼らの遺骨代わりとして大切にされました。
2005年には、ご遺族がこれを大津島の回天記念館に寄贈し、その写しが阿多田交流館に展示されています。
訓練中に命を落とした3人、出撃で命を失くした5人、そして特攻隊長の自決。平均年齢わずか20・5歳という9人の若き命が犠牲となりました。
彼らが未来に抱いていたであろう夢や希望を思うと、胸が締め付けられます。これらの若者たちが示した犠牲を通じて、私たちは同じ過ちを二度と繰り返してはならないと強く感じます。
今日、世界中で戦争や紛争が絶えず、多くの命が犠牲になっています。
阿多田交流館で戦争の悲惨さ、平和の尊さ、そして命の大切さを心に刻んでいただければと心から願っています。彼らの犠牲を無駄にしないためにも、平和な未来を築くことが私たちの使命です。