イベント 海、島、アート感動と発見の107日間

■瀬戸内国際芸術祭2025 4月18日(金)春会期スタート
●新会場に志度・津田、引田、宇多津
瀬戸内海を舞台に繰り広げられる3年に一度のアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」が、4月18日(金)から始まります。会期は春・夏・秋にわけて計107日間。6回目となる今回は、春会期の沙弥島が同じ陸続きの瀬居島を含めた「瀬戸大橋エリア」になったほか、夏会期に志度・津田エリアと引田エリア、秋会期に宇多津エリアの3会場が加わり、全17エリアに拡大。さらに、これまで以上にアジア各国とつながりを広げ、アジアの文化芸術の中核を担っていくことを目指し、高松港エリアで「ベトナムプロジェクト」を実施するほか、香川、岡山、兵庫にある八つの美術館が芸術祭と連携した新たなプロジェクトを開催する予定です。毎回新たな魅力を見せる海の芸術祭。この機会をお見逃しなく。

●瀬戸内国際芸術祭2025
◇会期
春:4月18日(金)~5月25日(日)[38日間]
夏:8月1日(金)~31日(日)[31日間]
秋:10月3日(金)~11月9日(日)[38日間]

◇会場
《全会期》
・直島
・豊島
・女木島
・男木島
・小豆島
・大島
・犬島高松港エリア
・宇野港エリア

《春会期》
・瀬戸大橋エリア

《夏会期》
・志度・津田エリア
・引田エリア

《秋会期》
・本島
・高見島
・粟島
・伊吹島
・宇多津エリア

◇チケット
《開催前がお得! 作品鑑賞パスポート》
芸術祭開幕前の4月17日(木)まで、すべての会期が鑑賞可能な「オールシーズンパスポート」を通常5,500円のところを、前売価格4,300円で販売中。購入はお早めに。

◎女木島
ヤコブ・ダルグレン
色彩の解釈と構造

◎男木島
松井えり菜
ゆめうつつ~ミライのワタシ

◎小豆島
目[me-]
迷路のまち~変幻自在の路地空間~

◎小豆島
豊福亮
黄金の海に消えた船

※詳細は広報紙2ページの写真をご覧ください。

●PickUp 瀬居島
春会期のみの会場・瀬戸大橋エリアの瀬居島。
16人のアーティストが島全体に、多様な作品を展開します。

◇「余計なものなどないよね」工業地帯と島が織りなす景観
瀬居島プロジェクト「SAY YES」
ディレクション 中﨑 透さん

初めて瀬居島を訪れた時に、海にかかる瀬戸大橋と工業地帯を照らす夕景を見て1990年代のドラマの主題歌のフレーズを思い出し、仲間にその話をしたら「面白いね」とプロジェクト名になりました。工業地帯に島の風景、海越しの瀬戸大橋。ここに余計なものはないですね。
若い人のほとんどは、ここが島だったことを知らないと思います。瀬居島って地図アプリで検索しても出てこないです。けど、瀬戸大橋の巨大な橋げたを横目に見ながら工場地帯の長い直線道路を抜けると、突然広がる島の景色は感動的で、陸続きになったけど、やっぱりここは島だったんだなと感じます。
作品のイメージを膨らますために、瀬居島にゆかりのある複数の人から地域の歴史やエピソードを聞きました。年齢や性別の異なる人たちから瀬居の話を聞くと、面白い裏話が次々出てきて、同じ島の出来事でも人によって捉え方が違い、人の数だけ歴史があるんだなと実感しました。また、陸続きになったことで便利になった半面、その分、人が離れていく不安みたいなものも、話の端々で感じられ、私の作品ではその両面を表現できたらと思っています。
島の奥にある竹浦地区は昔ながらの島の風景が残っていて、小高い丘から町並みが一望できます。あと、海に浮かぶ瀬戸内海をバックからオレンジ色に照らす夕景が見られる北浦地区も私のお気に入りスポット。芸術祭の会期中は島の至る所に作品を展示しているので、ゆっくりと巡って島の風情を感じてもらいたいですね。

◇瀬居島作品紹介
《旧瀬居幼稚園》
中﨑 透
Say-yo,chains,what do you bind or release?

瀬居にゆかりのある複数の人から聞いた言葉をモチーフに、地域の歴史や個人の小さな出来事の入り混じる物語を浮かび上がらせる。

《プロジェクト参加アーティスト》
旧瀬居小学校:下道基行、小瀬村真美、狩野哲郎
旧瀬居中学校:福田惠、五嶋英門、上村卓大、山本晶、岩﨑由実、伊藤誠、安岐理加、早川祐太
竹浦地区:袴田京太朗、槙原泰介、小西紀行
北浦地区:保井智貴

◎瀬居島プロジェクト作品マップ
※詳細は広報紙3ページをご覧ください。

◎表紙写真は、瀬戸大橋記念公園にある「八人九脚」(作:藤本修三)と瀬戸大橋を背景に撮影しました。
※詳細は本紙表紙をご覧ください。