くらし 注目ビト

この春、愛媛期待の星「紅プリンセス」がデビュー
ぜひご注目ください!

■注目ビト
南予果樹同志会 会長
二宮 崇(にのみや たかし)さん

「南予果樹同志会」とは、宇和島市と愛南町のかんきつ生産者が団結し、果樹の調査研究を行い、会員の技術向上を図り、産地のレベルアップを目指す組織。その会長を務める二宮さんは、宇和島市吉田町にかんきつ園地をもち、紅まどんな、せとかをはじめ、温州みかんやポンカン、甘平、河内晩柑などを栽培・出荷。そのかたわら、愛媛のオリジナル新品種「紅プリンセス」の栽培にもチャレンジし、今年3月より初出荷します(撮影は収穫前の2月上旬に行いました)。

◇愛媛オリジナルの新品種 見た目も味もバツグンです!
愛媛のオリジナル新品種「紅プリンセス」は、人気品種「紅まどんな」「甘平」を交配して誕生した“子ども”。見た目も美しく、味も両親である「紅まどんな」と「甘平」の特長を受け継いでいることから、私たちかんきつ農家にとって期待の星です。と言うのが、平成30年に起きた西日本豪雨により、多くの畑が多大な被害を受けました。宇和島市吉田町にある「果樹研究センターみかん研究所」の畑も同様。しかし「紅プリンセス」の苗木180本は奇跡的に被害を免れて無事だったため、生産へとつながったのです。それ以来、私たちは「紅プリンセス」を復興のシンボルと位置づけ、栽培に取り組んできました。
そして私たちが期待を寄せるポイントはもう一つ、出荷時期が他の品種よりもやや遅くて3・4月であること。主力品種とのリレー出荷が可能なため労力分散を図ることができ、これから新規就農したいと考えている若者も取り組みやすいことが挙げられます。私も手ごたえとして、両親より“強さ”があると感じているところ。まだまだこれからの品種ですが、新たに取り組む若者が増えて生産量も安定すれば、消費者の皆さんにたくさんお届けできるようになり、かんきつ生産地域の活性化にもつながります。「紅プリンセス」の今後にご期待ください!