- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県新居浜市
- 広報紙名 : 市政だより「にいはま」 令和7年(2025年)9月号
■物語(9)
旧別子鉱山鉄道 端出場(はでば)鉄橋・端出場隧道(ずいどう)
(国登録有形文化財)
マイントピア別子で観光列車「別子1号」に乗ると、赤色の鉄橋(端出場鉄橋)と赤レンガのトンネル(端出場隧道)を通過します。どちらも、明治26年(1893)別子鉱山鉄道の開通にあわせて建造されました。
端出場鉄橋は足谷川鉄橋、打除(うちよけ)鉄橋とも呼ばれる延長39mの鉄橋で、河岸に対して約60度斜めに設置されています。別子銅山の鉄道技師である小川東吾が設計し、ドイツのハーコート社製のピントラス橋です。ちなみに小川は、のちに箱根鉄道(湯本・強羅間)を建設したことでも知られます。
端出場隧道は、中尾トンネルとも呼ばれる延長93mのトンネルです。レンガ造の坑門はアーチ部や側壁は長手積み、ピラスター(付柱)はイギリス積みです。
竣工後130年以上経過した現在に、往時の姿を伝える別子銅山の産業遺産ですが、観光鉄道の橋・トンネルとして現役施設でもあります。
問合せ:別子銅山文化遺産課
【電話】65-1236