くらし CDO補佐官 鈴木邦和(くにかず)のDXのすゝめ(第26回)

中小企業のDXをサポートしている会社の人から、島根県内の小さなうどん屋さんの話を聞きました。
そのうどん屋さんでは、これまで店員がお客さんから聞いた注文を紙に書き、その紙を厨房に貼るという方法で運営していました。店長や店員もデジタルには疎く、担当者が二次元コードでの注文方法を提案しても「島根には高齢者しかおらんから誰も使わん」と、ずっと否定的だったそうです。
しかし、ある時ついに担当者の熱意に負けて二次元コードでの注文と決済を導入したところ、初月の利用率がいきなり40%を超える結果となりました。そして、この注文の仕組みで1年間の利用を通じて3万人の会員化を実現し、顧客のリピート率が上がって売り上げは倍増、今では新規店舗を展開する構想を立てているそうです。
私はこの話を聞いて、DXを進める上での「固定観念を捨てること」の大切さを感じました。「高齢世代のためにデジタルデバイド対策が必要だ」との考えも一部では見受けられますが、今や60代のスマホ利用率は90%を超え、70代ですら80%を超えているのです。私たち自治体も、現実社会の変化に合わせて認識をどんどんアップデートしていかなければいけませんね。