くらし 特集 温か笑顔 未来へ繋ぐ東温市の挑戦(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県東温市
- 広報紙名 : 広報とうおん 令和7年4月1日号 vol.246
私は市長就任以来、本市のまちづくりとして、「合併後の一体化」と、先人の育てた「住みよい、暮らしやすい東温市を受け継ぎ、守り育て、さらに良くして次の世代に渡す」ということを基本理念として、市民の皆さま、議員の皆さまのご理解、ご協力をいただきながら、職員と一丸となり、全力で市政運営に取り組んできました。昨年11月から、3期目の市政運営を担わせていただいていますが、1期目の「ホップ」、2期目の「ステップ」に続いて、3期目を「ジャンプ」の時期と位置付け、昨年、誕生20周年を迎えた東温市のさらに30周年、50周年に向けて、確固たる「礎」を築いていきます。
■公約による政策の推進
公約による政策の推進公約として掲げた6項目の柱に基づき、次の政策を推進します。
[1]地域の活性化によるまちづくり
東温スマートインターチェンジが開通し、市内のインターチェンジは2か所となりました。これらの「地の利」を活かして、工業団地の造成、企業誘致及び留置を進め、新たな雇用や税収を生むことで、更なる市の発展に繋げていきます。
また、「重信川かわまちづくり」の一環として、重信川河川敷へのスポーツ施設などの整備と周辺道路の整備を進め、交通アクセスの良さを十分に活かした独自の魅力を創出し、左岸側のかすみの森公園内のソフトボール場及びスラックライン施設等と併せた、交流人口や関係人口の拡大、地域の活性化、さらには、定住人口の増加など、人口減少対策にも繋げていきます。
[2]市民の声を大切にするまちづくり
まちづくりの基本として、市民の声に耳を傾け、本市の現状を的確に把握することが重要と考えています。地域の課題や市民ニーズを把握するため、タウンミーティングを実施し、その声を市政に活かします。
また、現在、令和8年度を初年度とする「第3次総合計画」の策定を進めていますが、昨年度に実施した「市民アンケート」や、市民参画の「ワークショップ」でいただいた皆さまの声を計画に反映させ、市民協働のまちづくりに繋げていきます。
[3]健康日本一のまちづくり
市民一人ひとりが主体的に健康への関心を高める取組として、市医師会や市歯科医師会、愛媛大学医学部附属病院、愛媛医療センターなどにご協力いただき、引き続き「健康フォーラム」や「健康講座」などを開催します。
また、デジタル技術を活用し、健康、保健分野を中心とする総合的な事業を推進する「とうおんスマートヘルスケア創出事業」の取組では、令和6年度に導入した遠隔医療システム搭載の「MaaS」車両を活用し、市内の公共施設や事業所等で健康推進事業や介護予防事業を実施することで、市民の健康意識の高揚を図り、健康寿命の延伸に繋げていきます。
[4]災害に強い、安全安心のまちづくり
昨年の元日に発生した能登半島地震は記憶に新しく、続く8月には、日向灘での地震を受けて「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されました。本市においても、今後高い確率で発生するとされている南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備えた防災、減災対策推進の重要性を再認識しました。
このため、今後も引き続き防災資機材の整備を進めるとともに、今年度は、指定避難所3か所に「飲料水兼用耐震性貯水槽」や「指定避難所空調設備」、「マンホールトイレシステム」の設置を進めます。
また、家具等固定器具の購入や設置費用への補助、木造住宅の耐震診断、耐震改修工事費用への補助を拡大し、災害に対して自ら備える「自助」の取組を後押しします。
[5]持続可能な、子育て支援や障がい者福祉・高齢者福祉の充実したまちづくり
子育て支援につきましては、県と連携し、出産夫婦に奨学金の返還支援や育児用品等に係る補助事業を実施してきましたが、これらの取組をさらに拡充するとともに、昨年度から「子ども医療費助成事業」の対象年齢を高校生年代まで拡大し、引き続き子育て世帯の経済的負担の軽減を図ります。
また、これまで別の枠組みで行っていた妊産婦や乳幼児への支援を行う母子保健業務と家庭相談などを行う児童福祉分野の業務を一部統合し、「こども家庭センター」を設置することで、切れ目のない子育て支援を進めるとともに、引き続き保育所、幼稚園の保育環境の整備と保育の質の向上にも取り組みます。
そのほか、障がい者福祉や高齢者福祉などの各種施策にも継続して取り組み、市民の誰もが、住み慣れた地域で安全に安心して暮らすことができるまちづくりを目指します。
[6]環境政策の推進による、美しい東温市のまちづくり
「第2次東温市環境基本計画」に基づき、関係機関と連携しながら「脱・炭素社会」の実現に向け取り組んでいますが、現計画の終期が令和8年度末であることから、今年度から2か年で次期計画の策定を進めます。
また、ごみ収集事業においては、製品プラスチックの分別収集に取り組むなど、適正な分別収集に努めるとともに、不法投棄対策を進めます。
重信川の最上流をあずかる市として、環境施策は重要な施策の一つと考えており、市民の皆さまとともにきれいな重信川、美しい東温市を創っていきます。
以上の6項目の柱に加え、新規就農者の育成支援や森林経営管理事業などの農林業の振興、さくらの湯観光物産センターを核とした商工観光の振興、GIGAスクール構想による教育の振興など本年度も引き続き、各種施策を進めます。