講座 第4回 史跡弓削島荘遺跡探訪・散策講座

■「夏の天日を感じながら、中世の塩づくりに挑戦してみよう!」
日時:令和7年8月24日(日) 8:30~15:30 晴れ
場所:上島町弓削鎌田(塩田)
参加者:18名
8月24日(日)、弓削鎌田地区の鎌田塩田において、第4回史跡弓削島荘遺跡探訪・散策講座が行われました。
講座では、「夏の天日を感じながら、中世の塩づくりに挑戦してみよう!」と題し、揚浜式製塩を体験する場として復元整備されている弓削島の鎌田塩田において、平安時代後期から鎌倉・室町時代にかけて弓削島で行われていた塩づくりの工程を実践しながら、町教育委員会の学芸員がその技術と歴史について解説しました。
昨年10月にも鎌田塩田において塩づくりの講座を開催しましたが、その日は曇り空で気温が低く、塩づくりには適さない気象条件となりました。8月の開催となった今回の講座当日は、朝から晴れ渡り気温が高く、絶好の塩づくり日和となりました。
参加者は、製塩用具を使用して、海水運び、潮撒き、砂の乾燥、鹹砂(かんしゃ)集め、鹹水(かんすい)採り、塩焚きなどの揚浜式製塩の工程を体験しました。「潮汲み3年、潮撒き10年」といわれるほど、塩づくりには熟練の技術を要します。一日の講座でしたが、多くの参加者に塩づくりの楽しさや苦労、奥深さの一端を感じていただくことができました。
また、空き時間に食塩水で黒い画用紙に好きな絵を描く体験教室を行いました。描いた絵が白く浮かび上がり、ルーペを使用して析出した食塩の結晶の形を確認しました。
塩は人間の生命に直結する大切なものであり、家の台所にある身近なものです。一日の講座を通して、参加者の皆さんとともに塩について総合的に学ぶことができました。次回の探訪・散策講座にもご期待ください。