- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県久万高原町
- 広報紙名 : 広報久万高原 2025年4月号
■のぼって おりて またのぼるアートと福祉のはざまで(1)
今治市郊外の小高い住宅街に佇む「さんかくやま」。やまといっても、自然の山ではありません。ここは、生活介護事業所。「登山者」と呼ばれる利用者が、坂を登って通ってきます。
久万美術館では、4月29日から8月31日まで「さんかくやま」の今を紹介する「2025年度久万美メッセ のぼって おりて またのぼるアートと福祉のはざまで」を開催します。
施設のコンセプトは、「利用者の方の特性を社会のモノサシとは違った角度から見ることでその人の表現として捉え、その人のままで暮らしていけるようサポートする」。それぞれの特性に合わせた表現方法をスタッフと一緒に見つけて、絵や立体物などを創作しています。しかし、ここでの「表現」は、創作活動にとどまりません。スタッフと登山者による些細なやり取りもまた「表現」であり、時間とともに空間に積みあがっています。「表現」は、登山者だけのものではなく、スタッフにも、そして今回の展覧会をご覧になる皆さんにも開かれているのです。
絵画や立体物、ボイスパフォーマー・中ムラサトコによる映像などを通じて「さんかくやま」の今を体感してください。(品川)
▽学芸員のつぶやき
来館者の皆さんが痕跡を残せるコーナーも設置予定です。気軽に遊びに来てください。
問合せ:久万美術館
【電話】21‒2881【HP】http://www.kumakogen.jp/site/muse/