文化 【ふるさと魅力発信】面河山岳博物館

■桜の大敵 外来カミキリ
春真っ盛り、皆さんはもうお花見は行かれましたか?毎年開花が楽しみなサクラ。その大害虫が国内各地で増加し、問題となっています。
厄介者の名はクビアカツヤカミキリ。全長4cmほどと大型で、中国やベトナムなどが原産です。国内では関東や関西などの都市圏を中心に定着し、四国では徳島県でのみ見つかっています。被害を引き起こすのは幼虫の段階。幼虫はサクラの幹に潜り込んで寄生し、内部を食べて成長します。寄生する幼虫が多いと、大木が一年で枯れてしまうことも。薬剤で駆除することもありますが、木の内部にいる幼虫の駆除は困難です。被害を防ぐために、幹に目の細かい網を巻いて成虫が外に出てこないようにする方法や、深刻な場合には樹そのものを伐採することもあります。
外来種は一度繁殖・定着すると、短期間で個体数が増加することがあります。幼虫はサクラの根元に木くずを山のように出すため、探すヒントになります。もし見かけたら博物館までご一報ください。(安田)

▽学芸員のつぶやき
クビアカツヤカミキリは触ると果物のような甘い匂いを出します。見た目はカッコいいですが、法律によって飼育や生きたまま移動させることが禁止されています。

問合せ:面河山岳博物館
【電話】58‒2130【HP】http://www.kumakogen.jp/site/omogo-sangaku/