子育て 《特集》上浮穴高等学校の「今」に注目‼ 後編
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- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県久万高原町
- 広報紙名 : 広報久万高原 2025年8月号
農業クラブ活動から上高の魅力を探る
■「農業クラブ」とは
上高の森林環境科の生徒は、入学するとすぐに「農業クラブ」という全国組織に入会します。そして、毎年農業に関する意見発表やプロジェクト発表を行い、校内大会での選抜を経て、県、四国大会を勝ち抜くと、全国大会に出場できます。
今回、白熱する校内大会を勝ち抜き、県大会に出場した生徒さんにインタビューを行いました。
■意見発表の部 I類
「森を継ぐもの〜父と祖父に学び久万高原の未来へ歩む〜」
石丸 竜毅さん(1年)
▽1年生で唯一の参加ですね。
校内大会で自分が選ばれたときは本当にびっくりしました。伝えたいことがあったので原稿はすぐに書けたのですが、文章を覚えていなかったので本番は原稿を読むので精一杯でした。でも選ばれたからには「1年生でも、やってやる!」という気持ちです。今燃えています。
▽どんな思いを伝えたいですか?
とにかく地元に残って、久万高原町の林業を盛り上げていきたいです。
中学校3年生の頃からずっと抱いているその思いを精一杯伝えたいと思います。
▽上高の良いところは?
少人数で仲がいいところです。周囲の人には『進学せずに仕事を手伝ってはどうか』と言われたこともありましたが、入学してよかったと思います。
ここで基礎・基本をしっかり学び立派な職人になりたいです。
■意見発表の部 III類
「この3年間を100年先へ」
武智 彩さん(3年)
▽県大会への意気込みを聞かせてください。
全国大会を狙える最後の大会なので、自分の活動への思いを伝えたいと思って、頑張って原稿を書きました。
▽やはり『くまもるず』の活動は大きかったですか?
放課後はもちろん、長期の休みのときもたくさんの時間を『くまもるず』で過ごしました。私の高校生活の思い出の半分は『くまもるず』と言っても過言ではないと思います。
▽一番印象に残っているのは?
地雑穀を普及するために最初に開発したカレーです。自分たちだけでは難しいと感じていたときに、地域の方とつながりをもち、道が開けました。
みんなで意見を出し合って完成させた商品が店頭に並んだときは、本当に嬉しかったです。
▽農業クラブの活動にはどんなものがありますか?
フラワーデザインや家畜審査などさまざまな活動があります。
少しでも興味があるものを見つけられたら、積極的に参加すると良いと思います。高校卒業後も役に立つことがたくさん学べるし、何より楽しいです。
■県大会へ出場するその他の発表
▽意見発表の部 II類
「道〜理想の森林づくりを目指して〜」
▽プロジェクト発表の部 II類
「Re:Forest 久万高原発 林業リデザイン〜炭素をつなぐ竹と青春のチカラ〜」
▽プロジェクト発表の部 III類
「天空の郷に伝わる地大豆・地雑穀の継承と普及 〜幻の地域資源復活プロジェクト久万高原の未来へ繋げ〜」
※詳細は、本紙またはPDF版をご覧ください。
取材をさせていただき、県大会に向けた生徒さんの熱い思いや、地域資源を活かすためのさまざまなアイデアを垣間見ることができました。
上高生たちの活躍は上高のホームページでもご覧いただけます。
若い感性で久万高原町の森林や農業の未来に思いを馳せる森林環境科の皆さんを、これからも応援していきましょう。
■今年で6年目!! 星天寮
現在29名の生徒が生活している町営「星天寮」。今の上高は、地元の生徒・町外・県外の生徒がお互いに刺激を受け、切磋琢磨することで、高め合う雰囲気が醸成されていると伺いました。
そこで、今年度入学された大河戸さん(埼玉県出身)に話を聞き、星天寮の魅力を探ってみました。
▽上高を選んだ理由は?
視野を広げるために、さまざまな人と出会い、新しい考え方を知りたいと思っていました。特に「探究力」を身に付けたいと思っていたので、上浮穴高校の総合的な探究の時間「くまたん」で、地域の探究ができると思ったのが決定打になりました。
▽寮生活はどうですか?
寮生活の時間管理に、最初はすごく戸惑いました。思っていた以上に忙しいですが、少しずつ自分のペースが作ることができていると実感しています。
▽寮生活の魅力は?
とても楽しいです。休日はみんなでバレーボールをして遊んでいます。あとは、友達と食堂のソファーでゆったりと過ごすことが多いです。同級生とは出会って一週間ほどで、すっかり仲良くなりました。お互いに好きなことを言い合える心地いい距離感です。
▽今後どんなことに挑戦したいですか?
5月から参加している「きらくま」での活動を通して、いろいろなチャレンジをしたいです。
まずは、この町のことを知ること。その上でイベントでの出店などにも取り組んでみたいと思っています。