くらし 令和7年度 施政方針と予算概要(1)

平成17年の町村合併から20年、目まぐるしく変化する時代にあって、現在の砥部町の礎を築かれ、まちの発展と、住民の皆様の福祉向上に尽力されてこられた、初代中村町長、先代佐川町長のご貢献に、心から敬意と感謝を表します。
お二人が繋いでこられたまちづくりのバトンを、私もしっかりと受け止め、砥部町の更なる発展に尽くしてまいる所存です。しかし、少子高齢化が急速に進行し、社会構造が大きく変わりつつある昨今、地方自治体にはさまざまな課題があると思っています。地方の衰退が叫ばれる中、砥部町も例外ではなく、未来を見据え、今まさに変化の時を迎えていると考えています。
私はこの度の選挙に際し、砥部町に新しい芽を育み、笑顔という花が咲く町にしていくことを、住民の皆様にお約束させていただきました。新しい芽とは、子育て支援を積極的かつ大胆に進める「未来の芽」、繋がり、見守りあう安心なまちを目指す「安らぎの芽」、砥部らしさを支え、伝える「誇れる芽」、行政サービスを進め、また、深めていく「導く芽」であります。
併せて、既存事業や公共施設のあり方を見直すとともに、企業誘致やふるさと納税の拡大に取り組み、人口規模に応じた選択と集中により、財政基盤を強化することで、これら新しい芽を「育む水」の確保に取り組んでいきたいと考えています。

砥部町長 古谷崇洋

【1】子育て支援を積極的に大胆に
私たちの暮らす砥部町においても、人口減少により、地域のコミュニティの衰退、伝統・文化の担い手の不足、空き家の増加、地方税収の減少と多くの問題が現出しています。
子育て世代支援を積極的に、大胆に実施することで、人口が減少するスピードの鈍化を図ります。
地域の諸問題につながる人口減少へのアプローチとして子育て世代への支援を拡充することで、砥部に暮らす高齢者から赤ちゃん全員が安心して暮らせるまちを創ります。
〇子育て世代に選ばれるまちへ
〇子育て世代が遊びに来るまちへ
〇教育にかかる支援の拡大
〇教育環境の整備

【2】つながり、見守る安心なまちへ
介護・交通・防災など、砥部町で暮らす私たちの生活にかかる基盤を、必要に応じてIT・デジタルを活用しながら整備していきます。
特に、高齢者のみなさんが不安に思われている“交通=生活の移動手段の確保”の問題を最重要課題として取り組み、新たなのりあいタクシーの姿を検討していきます。
〇生活のための移動手段の確保
〇防災対策の拡充
〇日々の生活における安心づくり
〇健康維持、増進施策
〇地域コミュニティの維持
〇脱炭素社会に向けた取り組み
〇福祉の充実

【3】砥部らしさを支え、伝える
国の伝統的工芸品である砥部焼をはじめ、かんきつやキウイ、梅などの農業、その他砥部町の産業を守り、支えることはこれからも全力で行っていきます。
もちろん、従来の支援やサポートだけでなく、販路拡大への支援や体験型観光との融合という新たな取り組みを通じて、砥部らしさを伝える取り組みを強化していきます。さらに、砥部の若者の流出を防ぎ、雇用の創出を実現するために企業誘致・留置に取り組みます。
〇砥部焼
〇農業
〇ふるさと納税
〇リカレント教育
〇観光
〇各種事業者
〇企業誘致
〇松山南高等学校砥部分校存続のためのサポート

【4】行政サービスを進化させ、深化する
行政の徹底した効率化を図り、職員の働き方を改善するとともに、各業務の“プロフェッショナル”と“ジェネラリスト”の育成を通し、砥部町を進化・深化させます。また、職員が働きやすい環境を整備していきます。
〇業務効率化による職員の働き方の改善
〇分野ごとのスペシャリストの育成
〇職員の働きやすさの醸成

【5】“選択と集中”、未来への投資の促進
私たちの生活や砥部町の未来を守るためには、財政的な余剰が不可欠です。
そのために、砥部町の事業や公共施設のしっかりとした見直しが必要です。コストカットで終わるのではなく、生活を守り、未来を創るための投資に充てます。
〇定量的な指標に基づいた事業評価の推進
〇公共施設、インフラの適正化