子育て 香美市の教育(学校紹介)

■日本一、幸せの多い学校をめざします(鏡野中学校)
60年の歴史と伝統をもつ鏡野中学校は「自主創造」という校訓のもと、「日本一、幸せの多い学校をめざします」を生徒会スローガンに掲げています。その生徒たちの思いにつながる形で、令和元年度より、学校教育目標を「日本一幸せの多い学校 日本一幸せの多い生徒」として、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の目標も「日本一幸せの多い学校 日本一幸せの多い地域」としました。
本校は、課題解決的な学びを追究した授業づくりに取り組んできており、本年度は研究主題を「主体的・対話的で深い学びの創造~課題解決的な学び~」として研究を推進しています。また本年度も、昨年度の県指定事業「『令和の授業を創る』推進プロジェクト 令和の授業づくり講座(教育DX)」を受けて研究を進めてきた「学びのDX」やICT(特にクラウド環境)を効果的に活用した授業や学習者主体の授業づくりに取り組んでいます。さらに、教職員チャットやポータルサイトの開設などの「校務DX」も推進しています。
そして学級づくりでは、生徒たち自身で学級の強みや課題を出し合い、課題解決の具体的な取組を考え、学級の力を高めるとともに、学級目標を自分たちで達成しようとする「学級会」にも取り組んでいます。本年度は3年生の学級会を1年生が参観する「公開学級会」を、5月に実施しました。1年生からは「司会の人が話を回していてすごい」「真剣な空間がさすがだと思った。僕たちも真剣にできるようがんばりたい」「こんな3年生になりたい」などの感想がありました。
半世紀以上の歳月が流れても、脈々と受け継がれてきた鏡野の歴史と伝統、そして鏡野の鏡野らしい子どもたちを未来につなげていき、これからも鏡野中学校は「日本一幸せの多い学校」をめざします。

■楽しい経験がいっぱい~!(あけぼの保育園)
子どもたちは日々のあそびや生活の中で、自信や達成感、協調性や想像力など、さまざまな力を身に付けていきます。一年間のうちに季節の行事や伝統的な行事があり、さまざまなことに触れることで、自然への理解や文化への興味・関心も深めていきます。
日々のあそびや生活・行事を通して、保護者の皆さんとともに、子どもたちの成長を喜び合っています。

■やりたいを叶える学校へ(山田小学校)
○はじめに
山田小学校では、学校教育目標「しなやかな心をもち、主体的に考え、行動できる子どもの育成」を目指して日々の教育活動に取り組んでいます。中でも、特別活動の時間は子どもたちの主体性を磨くことのできる時間と捉え、できる限り子どもたちの「やりたい!」を叶える時間にしています。

○1.学級活動
その発端となるのが、学級活動です。学級活動は、集団の一員としてよりよい生活や人間関係を主体的に築こうとする態度を育て、自己の生き方について考えを深め、自己を生かす能力を養うことを目標としています。話し合い活動は、子どもたちが議題に沿って意見を伝え合い、折り合いをつけながら合意形成を図っていきます。自分のことではなく、周りの人のことを考えた発言が評価され、みんなの納得を得られることを体感しています。話し合って決定したことは、実際に活動に移し、その結果が周りの人や自分たちにとってどうだったのか、成果や課題を振り返ります。
このような時間が確保され、子どもたちが主体となって過ごせる学校風土が育まれることで、「明日も学校に行きたい」と思える子どもが増えていくのではないかと考えています。
山田小学校では、低学年から高学年まで学級会で使用する「学級会グッズ」や、話し合いの進め方を統一して、委員会やクラブ、縦割り班などの学級以外の場面でも、すべての子どもが同じように話し合いに参加できるようにしています。

○2.学校行事
学校行事は、望ましい人間関係を形成し、集団への所属感や連帯感を深め、よりよい学校生活を自主的に築こうとする態度を育てることを目標にしています。
(1)運動会
運動会では、応援団が自分たちのアイデアを出し合いながら、オリジナルの応援を考えました。また学級会では、学年競技の名前を話し合って決めました。さらに、4年生から要望が出た「一輪車で運動会を盛り上げたい!」という提案も採用され、当日は見事なパレードに、会場から大きな拍手が送られました。
(2)縦割り班活動
山田小学校は、異学年集団で縦割り班を作り、日々の清掃活動や遠足などの行事を行っています。5月は縦割り班で、山田スタジアム、秦山公園に遠足に行きました。執行委員会が中心となって、全校のみんなが縦割り班で楽しめるようタイムスケジュールを考えたり、お弁当を食べる場所を決めたりしました。当日は、執行委員会のメンバーを中心に、班長である6年生が自ら判断・行動するなど、上級生としてのリーダーシップを遺憾なく発揮して、交流を深めることができていました。感想のアンケートからは「子どもたち主体の遠足で楽しかった」「執行委員会が頑張って動いてくれていた」などのコメントが寄せられ、子どもたちの成長を実感できる機会となりました。

○おわりに
ICTの進化で、「オンラインでも学べるのでは?」「学校で学ぶ意味って?」といった声を耳にすることがあります。たしかにICTは、学びを効率的に獲得できる便利なツールですが、学校にはICTでは得られないかけがえのない時間があります。「誰かのために力になりたい」「仲間と一緒に何かを作り上げたい」そんな思いを胸に、子どもたちは想像力を働かせて行動し、認められることに喜びを感じます。その過程には、所属する安心感や仲間とつながる連帯感、自分の存在が役に立っているという自己有用感、そして心を揺さぶる感動が生まれます。
これらの時間は、子どもたちの「やりたい!」から始まります。私たちはこれからも、子どもたちの思いに耳を傾け、ともに歩み、子どもたちと一緒に「やりたい!」が叶う学校を作っていきたいと思います。