- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県田川市
- 広報紙名 : 広報たがわ 令和7年7月1日号
令和7年7月1日発行
田川市教育委員会
■News!「田川市こころの相談窓口」を設置しました!
◇田川市教育委員会では、5月12日から、「田川市こころの相談窓口」を設置しています。
いじめを中心とした問題に対して、誰にも相談できずに悩みや不安を抱いている児童生徒または保護者にとっての相談窓口の選択肢を増やし、助けを求める手立ての一助とするための窓口です。相談内容に応じて、学校・教育委員会・関係機関が連携して、相談者に寄り添った問題解決を目指します。
◇[学校のこと][友達のこと][家族のこと]あなたはひとりじゃない、相談してみませんか。
グーグルフォームを使った相談窓口
[田川市こころの相談窓口]
二次元コードかURLからアクセスすると右の画面がでるよ。
※詳しくは本紙17ページをご覧ください
[学校名]学年][名前][相談内容]を教えてね。
▽相談内容は教育委員会に直接届くよ。
▽あなたからの相談に対して、くわしく話を聞くよ。
対象は田川市内の学校に通っている小・中学生だよ。
※保護者からの相談もできます。
・学校に行きたくないな
・友達が困っているから助けたいな
・先生に伝えたいけど学校では言いにくいな
・学校には知らせないで解決したいな
・家に居場所がないな
※この相談窓口は、自分のスマートフォンを持つことをすすめるものではありません。
※実際に児童生徒へ配布したチラシには、相談窓口にアクセスできる二次元コードとURLを掲載しています。
◎秘密は絶対に守ります
■教育長コラム
◇AIの発達と教育の未来
AIの発達は、私たちの暮らしをいっそう便利に変えています。知らない街でおすすめの観光スポットを探すのも飲食店を探すのもAIに尋ねればすぐに答え、案内してくれます。そしてAIは、(今すぐというわけではありませんが)これからの教育に大きな影響を与えると考えられています。→今回はAIによって変わる教育と教師の役割の変化や子どもたちに必要な力についていくつか紹介します。
[1]こんな教育に~AIによって変わる教育~
(1)個別最適化された学習(パーソナライズド・ラーニング)
AIは、学習者一人ひとりの理解度、興味、ペースに応じて教材や問題を最適化できます。これにより、学力差や学習スタイルの違いに柔軟に対応する教育が実現します。
(2)学習支援の自動化
例えば、質問応答型AI(ChatGPTなど)による24時間質問対応、自動採点やフィードバックの提供、記述式答案の内容理解や評価補助などがあります。これにより教師は、より創造的で人間的な指導や対話に時間を割くことができます。
(3)学びの場の拡張
VR・ARやAIによる仮想教師など、教室の枠を超えた学習が可能となり、世界中の教材や講義を自宅でも体験できるようになるでしょう。全体として、AIは教育をより柔軟・効率的・個別化されたものにする力を持っています。一方で、2015年にオックスフォード大学と野村総研から発表されたデータで、教師は「AIの発達によって奪われない職業」の一つに入っていました。このことから「生徒の個性に合わせた対応と気持ちに寄り添うことのように人間にしかできない教育」の価値も再確認されることになるでしょう。
[2]教師の役割の変化
教師の役割は、AIの発達に伴って大きく変わりつつあります。これまでの「知識を教える人」から、「学びを支える人」へとシフトしていくのが大きな特徴です。以下に、その変化のポイントを挙げています。
これからの教師には、単に「知識を教える人」ではなく、「学びを共に探求し、児童生徒の成長を支える存在」として、多面的な力と姿勢が求められます。さらに、「AIにはできない人間的な関わりを通じて、子どもの可能性を引き出す存在」になる必要があります。
[3]子どもたちに必要な力
未来を生き抜くには、正解のない問いに向き合い、協働し、創造する力が求められます。これらの力は、単なる暗記よりも、「なぜ?」「どう思う?」といった探究的な学びの中で培われるものです。これらの教師や子どもたちに求められるものは、これまで田川市が大切にしてきたことと軌を一にするものです。教師は児童生徒の「価値観と人間性を育む存在」として、人権・多様性・共生といった視点から児童生徒に「どう生きるか」「何を大切にするか」といった人生観を共に考え、デジタル時代における「人間らしさ」の重要性を体現する存在であってほしいと願います。