くらし 【Close up】誰かのために、そして自分のために― ボランティアで毎日をいきいきと

地域のために、誰かのために、そして自分自身の健康と生きがいのために―。ボランティア活動に積極的に参加し、毎日をいきいきと過ごしているシニアの方々が増えています。敬老の日を迎える9月、地域社会の支え手として活躍するシニアの姿にクローズアップ。年齢を重ねても輝き続ける秘訣や、活動を通して得られる喜び、活動の原動力に迫ります。
シニアの方々が自らの知識や経験を活かし、楽しみながら積極的に社会貢献をしている姿は、同じ世代だけでなく、若い世代や子どもたちにとっても大きな刺激となり、お手本となります。人生100年時代、充実した日々を送るヒントがここにあります。

◆家事と介護の日々 これからは自分の時間を―
個人のお宅や介護施設で、傾聴のボランティアを行っている「ポピー」。そこで活躍しているのが、安藤美佐子さん(69歳)。安藤さんは、傾聴ボランティアのほか、ウィズゆくはし内の「こみかふぇ」や子ども食堂など、多くのボランティアに参加しています。
ボランティアを始める前は、自身と夫の両親の介護に追われていました。親を看取った後「今までたくさんがんばってきた。これからは自分の時間を充実させたい。」という思いが芽生えたそうです。ちょうどそのとき、市報で傾聴ボランティアの募集を目にし、「傾聴」という言葉に心惹かれ、すぐに応募したことが活動のきっかけです。

◆頑張る人を応援したい それが私の原動力
自身の子育てや介護の経験から、以前の自分のように頑張っている人たちを、心から応援したいという安藤さん。子ども食堂やフードパントリーの炊き出しなど、積極的にボランティア活動に出向いています。
「色々な場に行くことで、世代を超えた出会いがあります。年齢や経験の違いを超えて、お互いの想いや考えに触れられることが最大の魅力です。そして、自分ができることが誰かのためになっていると思うと、とてもやりがいを感じます。これこそ私の原動力です。」と活動のやりがいや原動力について、お話ししてくれました。

◆いきいき輝き続ける秘訣― 好きなことを好きなだけ
最後に、いきいきと輝き続ける秘訣について伺いました。
「(1)好きなことを好きなだけする(2)美味しいものを食べる(3)思いっきり笑う(歌う)ボランティアも趣味も、好きなことを好きなだけ、楽しくやれるからこそ、あっという間に10年以上が経っていました。時には失敗もあります。しかし、考えすぎずに次を考え、すぐ行動に移すことが大切だと感じています。やらずに後悔より、やって後悔!そしてまたチャレンジ。考えながら挑戦し続けることは、脳トレにもなります。」
何歳になっても、好きなことに没頭し、挑戦し続けることがいきいきと輝き続ける秘訣でした。

・趣味の陶芸で作陶したお皿とマドラーでおもてなし。(ウィズゆくはし“こみかふぇ”内で使用されています)
・こみかふぇで「おいしくなぁれ」と愛情を注いで淹れたコーヒーを提供
・フードパントリーで提供するカレーライスの仕込みは、なんと200人分!ボランティアスタッフで手際よく準備