くらし 特集1 自助 共助 みんなで備える地域(ちいき)の防災(ぼうさい)(1)

地震や大雨による洪水、土砂災害などの自然災害は、時として、想像を超える力で襲ってきます。日ごろから防災対策をしておくことで、被害を少なくすることができます。

■地域で取り組む防災
大規模災害が発生したとき、公的機関による支援が届くまでの間、近所の人たちが協力して初期消火活動や救出活動に当たらなければなりません。阪神・淡路大震災では、生き埋めや建物内に閉じ込められた人のうち、地域の住民によって多くの人が救助されました。

阪神・淡路大震災で生き埋めや閉じ込められた人の救助内訳
出典:日本火災学会「兵庫県南部地震における火災に関する調査報告書」

■自主防災組織
自分たちのまちを自分たちで守るために、地域住民が協力して防災活動をするのが自主防災組織です。市内では各コミュニティを中心とした多くの自主防災組織が、自分自身や家族、地域のみんなのため、さまざまな取り組みを行っています。

■地域の防災活動事例
筑紫南コミュニティ運営協議会「こども防災講座(ぼうさいこうざ)」
小学生と保護者を対象とした防災講座を開催し、防災士を講師として、遊びながら防災のことを学びました。防災24時間キットづくりでは、災害時に24時間生きられる量の食料を牛乳パックに詰め込みました。︎防災リュックづくり体験では、自分たちで必要と考えた非常持ち出し品を実際に詰めてみると重すぎて持ち出せないという事態に。避難できる重さにするため、リストを真剣に考え直していました。

▽筑紫南コミュニティ運営協議会 安全・安心部会
部会長 澁田洋一さん
楽しみながら地域の防災意識を高める取り組みを行っています。災害時にはスマートフォンが使えなくなることを考え、コミュニティまつりでは公衆電話教室を実施しました。初めて公衆電話に触れる人も多く、電話の使い方や伝言ダイヤルサービスを体験してもらいました。
共働き世帯が増え、地域に高齢者や子どもしかいない日中に災害が発生することも考えられます。地域を守るためにできることを今後も考えて取り組んでいきます。

■重要水防地域30箇所を指定
ID:2172
市では、筑紫野市水防協議会を設置し、毎年、大雨による被害が予想される箇所を重要水防箇所としています。指定した場所は、河川のあふれ、土砂の流出、堤防の決壊の恐れがあるところです。
同協議会では、万が一の場合に備えて水防計画を策定しており、特に重要水防地域は、関係機関などと絶えず警戒を行っています。令和7年度は重要水防地域に30箇所を指定しました。

■ハザードマップ
ID:1666
市では、洪水、土砂災害などの災害危険個所や防災についての情報を記載した「ハザードマップ」を作成しています。生活する場所だけでなく、避難経路にも危険個所がないか確認することが重要です。
ハザードマップは市ホームページでも見ることができます。

■ちくしのデジタルマップ
ID:26625
パソコンやスマートフォンでデジタル化した地図を確認することができる「ちくしのデジタルマップ」版ハザードマップを公開しています。住所などを入力することで簡単に近くの災害危険箇所や避難所などの確認ができるので、自宅の周囲の状況を確認し、災害への備えに活用ください。