くらし (特集)政治や社会について考えよう(1)

政治や社会の話を聞くと、難しく感じたり、自分とは遠い話と思ったりすることも。でも実は大人はもちろん、子どもたちにとっても生活と深く結びついています。今回は、子どもたちの日常と政治・社会のつながりを紹介していきます。

■学校生活と、政治・社会の意外な共通点
◇学校生活から学ぶ選挙活動未来を選ぶ力を育てよう
7月に参議院選挙が行われますが、ニュースで選挙が取り上げられていても関心を持てないことがありませんか?
特に未成年者にとっては「自分には関係ない話」だと感じることが多いかもしれません。しかし選挙や政治の仕組みは、中学校や高校の学校生活とよく似ている部分があります。
中でも生徒会活動はその代表的な例です。例えば生徒会役員は生徒たちの投票によって選ばれますが、この活動のフィールドを変えて行われているものが、国政選挙や地方選挙なのです。
選挙の結果は、大人だけではなく、未成年者の生活にも影響を与え、私たちの未来に深く関わってきます。間近に迫る選挙をきっかけに、保護者の皆さんもお子さんと選挙や政治について話し合う機会を設けてみませんか。

◇中学校生徒会レポート!
保護者の皆さんの学生時代よりも、本格的で権限が大きくなっている現在の生徒会。学校生活を通して選挙を自分のこととして捉える土壌が育まれています。

〇選挙
校門の前に立って選挙運動をしたり、ポスターを作ったり、まるで国や自治体の選挙のよう。立会演説会では、自分が生徒会役員になったら行いたいことを演説してアピール!

〇活動
生徒会が中心になって校則を変えることもあるなど、想像以上に権限がある生徒会活動。例えば、「目安箱」を設置して生徒全体の声を集めたり、学校全体で取り組む課題に向けて声かけをしたり、目標を達成するための方策を打ち出します。

(衆議院と参議院の違い)

(地方自治のしくみ)

◇過去の選挙争点テーマ
身近なテーマが争点に!

〇子ども、教育
将来を担う子どもたちが持てる才能を発揮できる社会の実現、学力の向上、学びの保障

〇物価高騰対策(コロナ禍からの脱却)
消費税減税・廃止、給食・授業料無償化、奨学金拡充

〇外交問題
対話による平和、戦争・争いごとがない世界の創造、国防増強

〇社会保障
年金、医療、介護

◇未来を変える大切な一票自分の声を選挙で届けよう
大人になると、生徒会活動のように「自分が所属するコミュニティーを動かす」ことに関心が薄くなるかもしれません。しかし実際には、そのような活動は国や自治体といったコミュニティーでより色濃く続いていきます。そのカギとなるのが選挙です。一票の影響力は小さく感じるかもしれませんが、その重なりが変化を促す力となります。
ただ若年層の投票率は低く、若い世代の声が社会に反映されにくくなっています。政治と自分は無関係と思いがちですが、それぞれの年代一人一人が投票することで幅広い人々の意見が政治、そして社会に反映されていきます。過去の選挙でも、暮らしに密接なテーマが争点となりました。まずは自分が理想とする社会に近い目標を掲げているのは、どの政党でどの候補者か、政見を知り投票することが大切な一歩です。
国や地方の選挙に参加して、自分の声を届けましょう。あなたの一票が社会を動かす力になります。