- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県志免町
- 広報紙名 : 広報しめまち 2025年7月号
(Special Interview)
「学校」という社会をまとめる生徒会長たちの思い
政治や社会活動と仕組みが似ている生徒会活動。中高生たちは生徒会を通して、自分たちの意見を反映させることや、実際に行動することの大切さを学ぶことができます。今回は、生徒会長を務める志免東中学校の竹内想さんと、志免中学校の木原悠寿さんにお話を伺いました。
〇志免東中学校生徒会長
竹内 想さん(3年生)
体育会では周りに指示を出す機会も多く、みんなに動いてもらうことの難しさを実感しました。通常の委員会活動では、自分の足りない部分を個性あるメンバーたちが補ってくれ、時に厳しく意見を交わしながら、お互いを支え合いチーム一丸となって取り組めています。この委員会から出た意見をしっかりまとめて全校に発信し、次の活動に活かしていくことが、自分の大切な役目だと感じています。
〇志免中学校生徒会長
木原悠寿さん(3年生)
生徒会長は、生徒の代表として生徒たちをリードし、先生と生徒をつなぐ役割だと思っています。そのため、いつも他の生徒の模範となる態度を心がけて生活しています。生徒会活動をしていくと自分の意見や判断を求められる場面があり、自ら考え決断する機会が多くなりました。自分が悩んでいるときには周りの役員が積極的に助けてくれ、仲間の大切さを改めて感じました。
■立候補したきっかけは?
(竹内)自分は1年生から自治委員をしていて、先輩たちの姿を見て生徒会長に憧れていたんです。でも、最初は一歩を踏み出す勇気がなくて…。そんな時、先生に背中を押してもらったことが励みになり、決心しました。立会演説で目標に掲げたのは、〝学校のルールやマナーを守ること〞です。決まりを守ることは難しいですが、みんなで協力して学校を安心できる場所にしたいと思って、その大切さを伝えました。
(木原)僕も生徒会の人たちが前に立つ姿を見て「かっこいい」と感じたのがきっかけです。卒業する時に、生徒みんなが「志免中学校で良かった!」と思えるような学校にしたいと思って、立候補しました。各専門委員長が主催するイベントを通して、他学年との交流を深めるなど、みんなが笑顔で学校生活を送れるように全力で頑張りたいです。
■生徒会で注力していることは?
(竹内)東中で力を入れていることは、毎朝のあいさつ活動です。今年から遅刻者を減らすために朝の放送で呼びかけを行っています。始めは多かった遅刻者が、最近ではほとんどゼロになりました。この取り組みが、体育会での団結力にもつながったと感じています。
(木原)志免中では、先輩方から引き継ぐ形で「目安箱」の導入を進めています。前年は移動教室の際に遅れる人がいなくなるなど、みんなの意識が変わりました。今年も学校全体がレベルアップしていけるように、生徒の悩みやこうしてほしいという意見を集めて、誰一人取り残されない学校にしたいと思っています。
■大変なことは何ですか?
(竹内)「発信すること」です。伝えたいことがあってもうまく伝わらないことがあり、全校生徒に正しく広めるのは難しいと感じました。体育会では、生徒会が裏方として支えていたのですが、アナウンスや整列の指示を出す場面が多く、みんなに伝わるよう工夫し考えたことで、以前の自分よりも成長できたと感じています。
(木原)僕は、自分個人ではなく代表として注意を受ける場面があり、そこが大変でしたね。体育会では、生徒会が運営側として参加し、毎日ブロックリーダー会議を開いていたんですが、その中で先生から「自分の失敗ではなくとも、仲間の責任はリーダーにある」という内容の話を聞いて、その重みを実感しました。でもその分、リーダーじゃないとできない貴重な経験を積めたと思います。
■学校の生徒へメッセージを
(竹内)僕は生徒会や体育会を通して、自分や生徒会役員だけでは運営ができないことを学べたと思います。周りの役員や先生たちに支えてもらいながら活動していく中で、リーダーとして成長できました。より良い学校生活にするには、生徒全員の協力が必要です。皆さんも行事や取り組みに積極的に参加して、実りある3年間を楽しんでください!
(木原)体育会で僕が指示を出すとき、みんなが大きな声で返事をしてくれたり、素早く動いてくれたりしたおかげで、最高の体育会になりました。みんなの協力に感謝しています!自分が悩んでいた時にも周りのみんなが積極的に助けてくれて、改めて仲間の絆を感じました。残りの期間、良い形でバトンタッチできるよう頑張りたいです。
朝のあいさつ運動や「目安箱」の設置など、学校生活をより良くするために取り組む生徒会活動。学校はまさに小さな社会です。そして、これからの選挙や政治にもつながっていく大切な第一歩。社会の一員として責任を持って参加する行動の一つ一つが、明るい未来を描くための力になります。皆さんも積極的に社会に関わり、共により良い志免町をつくっていきませんか。