- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県伊万里市
- 広報紙名 : 広報伊万里 令和7年3月号
■セカンドライフで就農
吉村直司さん(46歳)(松浦町)
Q.就農のきっかけ
元々、海上自衛隊に25年勤務していました。自衛隊を定年退職する前に、セカンドライフでは何の職業を選択しようか事前に決めておこうと、働き方や賃金などさまざまな情報をインターネットなどで調べました。職業を選ぶ段階で、雇われるよりも自分で何かやってみたいという思いがありました。これまで農業になじみはありませんでしたが、調べる中で行き着いたのが『いちご農家』という選択でした。
Q.就農を決めたあと、まず何をしましたか
地元の先輩である浦田さんがいちご農家であることを知っていたので、連絡して見学させてもらいました。一度見学に行っただけでは、分からないことがいくつもあったので、その後も何度も見学に行き、季節毎に必要となる作業なども体験させてもらいました。
Q.実際に就農して大変だったことは
覚えることが多いことです。栽培をするうえで、肥料や農薬の種類が多く、知識の習得が大変でした。また、肥料の種類や使用する農薬の量を変えることで、いちごの味や収穫量などが変わってくるので、試行錯誤を繰り返しています。
そのほかには、補助金や税金の申告などの手続きを自分でしないといけない点も大変だと感じています。
Q.就農するかを迷っている人に向けて
農業は自由がある仕事だと思っています。雇用されているわけではないので気が楽な一方で、手入れをせずにさぼるなどすると、いちごがダメになってしまうので、辛抱強く作業する必要がありますが、自分がやった分だけ収益も出ると思います。技術面も分からないことは教えてくれる人がいるので安心です。
農業は、モノづくりが好きな人に向いていると思いますし、感覚的には子育てにも似ているので、成長段階を楽しめるとてもいい仕事です。
▽師匠からひと言「正解が分からないからこそ、試行錯誤する楽しさがあります」
師匠 浦田龍介さん(48歳)
吉村さんは、自分で試行錯誤しながら、よく考えて取り組んでいると思います。
私は、前職でトラックの運転手をしていましたが、子どもが小学校に入学するタイミングで、働く時間など自由がききやすいと考え、いちご農家として就農しました。始めた当初は、何も分からず、苗のほとんどを枯らしてしまう失敗もありました。
私が就農したころは、先輩が知識を教えてくれることが少なく、見て覚えるような時代でしたが、現在は昔と違って、技術や知識、情報などを教え合い、共有するようになったので、ぜひ農業に興味を持ってもらいたいと思います。
■脱サラして農業を継承
青木真紀子さん(43歳)(波多津町)
Q.就農のきっかけ
以前はスーパーマーケットで働いていましたが、父がきゅうりを栽培していたので、収穫期などで忙しいときには手伝っていました。「私が60歳くらいになったらスーパーを辞めて、本格的に農業をするのもいいな」と何となく思っていました。
ところが数年前、夫と一緒に農作業を手伝ったときのこと、夫に突如『農業に対する熱意』が芽生えたことで、夫婦で就農することを決めました。父の体力が落ちてきていたことも要因の一つでした。二人とも仕事を辞めることにしましたが、結果的には夫が1年先に就農し、私も追いかけて就農しました。
Q.農業の面白いところは
きゅうりは、苗を植える時期や天気などで成長が違ってくることがおもしろいと感じています。思ったように育たないときもありますが、それも含めて試行錯誤し、楽しんでいます。
スーパーで働いていたので、きゅうりの形にはこだわりがあって、自分が思う『かっこいいきゅうり』に成長したときは、とてもうれしいです。
Q.農業でどんな作業をしているか
定植時はいらない芽をとったり、葉っぱをとったりするなど手入れ作業を中心に行っています。収穫時は、収穫や出荷場までの運搬などの作業も行っています。
ハウスごとに、定植の時期をずらしているので、1年を通して収穫できるようにしています。
Q.女性で就農を考えている人へ
農業を始める女性の割合は、男性に比べて少ないと感じています。
農業は、一日の仕事量を自分で決めることができ、時間の使い方などで融通がきくため、会社に勤めていたときよりも子育てがしやすいと感じています。
農業は汗をかきますし、土などで服や体が汚れるので、気になる人もいるかもしれませんが、そのうち慣れると思います。楽な仕事ではないかもしれませんが、楽しいですよ。
▽新規就農者に占める女性の割合(令和5年)
新規就農者のうち、女性が占める割合は、各年代で『3割程度』です。
資料:農林水産省『令和5年新規就農者調査』