くらし 《特集1》 6月は環境月間です(1)

国連は毎年6月5日を『世界環境デー』と定めています。
日本では、この日を環境基本法で『環境の日』と定め、6月の1か月間を『環境月間』として、全国各地で普及啓発活動などが展開されています。
皆さんもこの機会に、身の回りの環境について今一度考えてみましょう。

■『第3次伊万里市環境基本計画』を策定しました
▽01 計画改定の背景
近年、持続可能な開発目標『SDGs』のもと、環境・社会・経済におけるさまざまな課題の同時解決や『気候変動』『生物多様性の損失』『環境汚染』といった環境危機への対応に関して、世界的な共通認識の確立が進み、環境問題を取り巻く情勢は大きく移り変わっています。
これらの社会情勢などを踏まえて、最新の国・県などの施策への対応や、現在、市が推進している取り組みの強化・加速化に加えて、市の脱炭素社会の実現を図るため、第2次伊万里市環境基本計画の計画期間終了を1年前倒しをして、令和7年3月に『第3次伊万里市環境基本計画』として改定しました。

▽02 計画期間
計画の期間は、長期的な将来を見据えた目標を設定するため、2025年度から2034年度までの10年間です。

▽03 対象分野

▽04 めざす環境像
市、市民、事業者、市民活動団体・自治会・こども会などの市民社会組織(CSO)が協働し、伊万里市の豊かな自然、生活環境を次世代へとつなぐとともに、環境への負荷が少ない持続可能な循環型社会や脱炭素社会の実現を通して、人と自然が共生できる都市を目指します。
※詳細は、本紙をご覧ください。

▽05 内包した新しい計画
(1)『地球温暖化対策実行計画(区域施策編)』
2030年度までの国の中期目標46%削減よりも高い50%削減(2013年度比)を目標として掲げ、さまざまな施策に取り組むことで2050年までにカーボンニュートラルを目指します。
(2)『気候変動適応計画』
気候変動による影響は、温室効果ガスの排出量の低減や吸収源対策を、最大限に実施したとしても完全に避けることはできないため、気候変動ですでに生じている影響や、将来予測される影響に対して、被害を最小限に抑えていくために『適応する』ことが求められます。
そこで、市は、気候変動による影響の回避・軽減を図ることを目的に新たな計画を策定しました。

■『環境問題』を知っていますか
人が活動することで地球の環境が変化し、さまざまなものに悪い影響を与える問題を『環境問題』といいます。地球温暖化やごみ問題、水や空気が汚れるなどの問題は、日本だけでなく世界中で起こっています。
▽地球温暖化
私たちが暮らしていくうえで、必要な電気を作るために石油や石炭を燃やしたり、車を動かすためにガソリンを使ったりすると、二酸化炭素が大量に発生します。
このように、二酸化炭素の排出を伴うエネルギーを使い続けていくと、地球の温度が上昇します。

▽海・川などの水質汚染
家庭で洗剤を使いすぎるなどすると、洗剤に使われている化学物質が、海や川まで流れ出て水質の悪化につながります。
また、ごみをポイ捨てすると『海洋ごみ』になり、それを魚などの生物が餌と間違えて食べ、その魚などを私たちが食べることになります。

▽気候変動
地球温暖化など、環境が変化していることによる影響で、多くの生物たちが、これまでと同じようには住みづらくなっています。
また、気候の変化で猛暑日が増加したり、集中豪雨が頻繁に起きたりするなど、気候変動が災害を発生させ、景観を破壊するなど、私たちの生活にさまざまな影響をおよぼしています。

▽ごみ問題
家庭や店舗での食べ残しや売れ残りが原因で、まだ食べることができるものがごみとなってしまう『食品ロス』が大きな問題となっています。
日本では、年間約472万トンの食品ロスが生まれていて、これは『国民1人につき毎日おにぎり1個分を捨てていること』に相当します。