- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県伊万里市
- 広報紙名 : 広報伊万里 令和7年7月号
■さがすたいる
自治体が書く文章は、お役所言葉で『カタイ』『ヨミニクイ』と言われることがありますが、令和5年3月に佐賀県が制定した『全ての佐賀県民が一人一人の人権を共に認め合い、支え合う社会づくりを進める条例』には「伝えたい」「読んでほしい」という思いがあふれています。
まず前文で「佐賀県は慈(いつく)しみ合う県である」と書かれています。日本赤十字社を創設した佐野常民氏の「人の痛みに敏感になり、苦しむ人には手を差し伸べよ」という博愛の精神が示され、その具体的な方法として『さがすたいる』が取り上げられています。
『さがすたいる』とは「県民みんながお互いを認め合い、支え合う佐賀らしさのカタチ」のことです。これを土台にして、人権問題を自分のこととして考える努力について訴えています。
例えば『合理的配慮』の理解です。これは、障がいのある人の権利を守るための考えでしたが、いまではすべての人の『心のバリアフリー』につながるものになってきました。
伊万里市が人権掲示板【じんけん通信】に掲載した一編の詩を紹介します。
『じんけん』
「じんけんって、なに?」
あの子が聞いた
「空気みたいなもの」
そう答えた
「身近すぎて気づかない
でも、奪われたら
生きていけない
あたりまえの大切なもの」
それが、じんけん
気付かないことに気付いていくことは、人権を守り、理解するための一歩です。
※このコーナーは、隔月のシリーズで掲載しています。これを手がかりに、家庭で人権・同和問題について話し合ってみましょう。
問合先:生涯学習課人権・同和教育係
【電話】23-3186