くらし つたえるけん 島原市

豊かな風土と名水に恵まれた島原市
県内屈指の農産物の宝庫でもあります

■今月のつたえるひと
平 和徳(ひらかずのり)さん
島原市三会地区出身、40歳。島原工業高校、県内の大学を卒業後、福岡で働き、24歳でUターンして就農。農家の3代目。「Bunkou Farms島原」発起人で営業担当。

■三会地区のおいしい野菜を全国の消費者へ届けたい
24歳でUターンして就農したのは、子どもの頃から地元の農家を見て育ち、自分たちのやり方次第で高収入が見込め、地域の活性化に貢献できる農業にやりがいと魅力を感じたからです。島原市は城下町のイメージが強いですが、実は県内最大の作付面積を誇る農業地帯です。特に三会(みえ)地区は、眉山のふもとの白土湖(しらちこ)からバルブを使って湧水を引くなど恵まれた環境にあり、どの農家も研究熱心で技術も高いため、品質の良い野菜が生産されています。そんな三会地区の農産物を全国にアピールしようと、若手農業者が集まって立ち上げたのが「Bunkou Farms(ブンコウファームズ)島原」です。メンバー全員が三会小学校長貫(ながぬき)分校に通った仲間で、みんなが本当の兄弟のように仲が良いんです。
自分たちが育てたハクサイやニンジン、ダイコン、トウモロコシ、ショウガなど、四季折々の20品目を超える野菜を「Bunkou Farms島原」としてブランド化したことで、全国各地の食品メーカーや飲食チェーンなどからも注文やコラボの相談がくるようになり、そのことにより三会地区の野菜が全国の消費者にも知られるようになりました。1つの農家ではできないことを、同じ思いを持つ仲間で実現・発信していければと思っています。
近年は、休耕地を活用して広大なひまわり畑を造り、景観づくりにも取り組んでいます。また、ひまわり畑は見学者が楽しめるよう出入り自由かつ持ち帰りも自由にしており、地元商店街のイベントにひまわりを寄付することもあります。農業をやりながら、地域を元気にすることが目標です。少子化の時代ですが、長貫分校は児童数が増えています。自分たちの子どもも「地元で農業をしたい」と思ってくれるように、これからも頑張ります。

▽湧水庭園「四明荘」
明治後期に建築され、四方の眺望に優れていることが名前の由来です。1日約3,000トンの湧水量を誇る池には色とりどりの鯉が泳ぎ、庭内には赤松や楓などの植栽が施されています。

▽浜の川湧水 観光交流館「銀水」
4つの区画に区切られた洗い場があり、今も昔からの使い方のルールが守られている浜の川湧水。その側には、かつて地元の人に愛されていた島原名物かんざらしの店「銀水」が、2016年8月に復活し、新たな交流の場となっています。

▽島原鉄道 大三東(おおみさき)駅
「日本一海に近い駅」の一つとして全国から観光客が訪れる人気スポット。晴れた日には、真っ青な有明海と空に「幸せの黄色いハンカチ」が映え、SNSやテレビCMなどでも話題になっています。

▽島原武家屋敷通り
島原城の西に接した通りには70石以下の徒士(かち)屋敷約700戸が軒を連ね、鉄砲隊の居住地であったことから鉄砲町とも呼ばれていました。現在は、下の丁の武家屋敷のみ保存され、山本邸、篠塚邸、鳥田邸の3軒が一般に無料開放されています。

▽島原まゆやまロード
2000年に開通した平成新山の間近を通る全長8kmの県道。ルート沿いの平成新山展望園地では、山肌に残る火砕流や土石流の痕跡、日本最大級の砂防ダム群など迫力ある光景を見ることができ、天気の良い日には有明海と平成新山を望めます。

■しまばら火張山(ひばるやま)花公園 春の花まつり
平成新山を望む「しまばら火張山花公園」には、桜や菜の花をはじめ、つつじやミックスフラワーが色とりどりに咲き誇ります。
開花時期:3月下旬~5月中旬
※気候などによって変動します
時間:9時~17時
場所:しまばら火張山花公園(島原市上折橋町)

問合せ:(株)島原観光ビューロー
【電話】0957-62-3986

■干満差を生かした古式漁法を体験! スクイまつり2025
毎年5月に開催される「スクイまつり」。スクイとは、浅瀬に石垣を築き、干潮時に石垣内に取り残された魚介類を捕まえる漁法です。当日は素手やタモ網で捕まえることができます。
※漁具は使用不可
日時:5月10日(土) 12時~15時頃(悪天候の場合は翌日)
※自由に入場できます
場所:長浜海岸(島原市新田町)

問合せ:みんなでスクイを造ろう会
【電話】090-8399-1415(事務局長 内田)

■島原市のお土産
▽ミネラルたっぷり! しまばらドロップス
火山の恵みを受けた大地で育ったノブドウと蜂蜜のキャンディー。ノスタルジックな缶も好評です。

問合せ:島原薬草健合同会社
【電話】0957-63-4402