- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県壱岐市
- 広報紙名 : 広報いき 2025年9月号 No.258
○長崎県立壱岐高等学校 総探チーフ 近藤 成悟(こんどう せいご)先生
Q:総合的な探究(以下「総探」)の時間では、どのような活動をしていますか?また、生徒たちにどのような力を身につけてほしいですか?
1学年は文理選択・探究トレーニング、2学年は個人・グループ別に自身の進路や興味関心に応じたテーマを設定した探究活動といった自己のキャリア形成に向けた活動を行っています。
活動を通して、まずは自己を理解し、自身が抱いた疑問や問題点に関して何ができるかを自ら考えられる力を身につけてほしいと思っています。また、進学等で島外に出た生徒が、就職などの人生の節目で「壱岐に戻ってくる」ことが選択肢の一つとなるような、壱岐の地域資源を実感できる活動ができればと考えています。
Q:サマープログラムでは、具体的にどのような活動をされましたか?
「総探デー(壱岐高サマープログラム)」では、2学年の総探の時間の充実を目的に、i.clubの小川 悠先生や慶應義塾大学SFC特任教授の横田浩一先生をはじめ13名のサポーターの方々(うちオンラインで2名)をお招きし、活動のご助言をいただきました。1学期の総探の時間では、主に個人またはグループでテーマを設定し、探究活動をスタートしたところです。今回の総探デーでは、生徒が作成したワークシートをもとに相互でメンタリングを行ったり、サポーターの方々から個別でアドバイスをいただいたりしながら、今後の活動計画の作成を行いました。探究活動の進め方や深め方について丁寧にサポートをしていただき、非常に貴重な充実した時間となりました。
生徒の感想の中には、「一歩踏み出して、主体的に動くきっかけとなった」「今後の活動の見通しがたった」などがありました。これからの探究活動が非常に楽しみです。
Q:今回のサマープログラムを終えて、今後の総探の時間でさらに発展させていきたいことは何ですか?
今回のプログラムを通して生徒たちは、今後の活動をどのように進めればよいか、明確にすることができたと思います。また、普段関わらない外部の方々とのコミュニケーションを通じて自分の考えを掘り下げることができたのは、非常に貴重な経験になりました。この活動で得た繋がりや手法を活かして、生徒たち自身がさらに興味関心をもって探究活動を発展させていってくれることを期待しています。
○長崎県立壱岐商業高等学校
総探コーディネーター 明石 啓汰(あかし けいた)先生
進路指導部員 土岐 将人(とき まさと)先生
Q:SHOKOの時間では、どのような活動をしていますか?また、どのような学びを目指しているのか教えてください。
1学年は、壱岐市の「壱岐新時代プロジェクト」に参加し、郷ノ浦・勝本・芦辺・石田の4地区で掲げるテーマに沿って地区別・グループ別に探究活動を進めています。
2学年は、昨年度設定したテーマに基づき、情報の収集と分析、表現の活動を行っており、現在は、フィールドワークを実施し、地域とのつながりを得ながら課題解決のための新しいアイデアを考えています。
こうした活動を通して、課題解決能力を高め、自己理解を深めるとともに、壱岐の活性化にも貢献できればと考えています。
Q:サマープログラムでは、具体的にどのような活動をされましたか?
1学年は、午前中は地区ごとにフィールドワークを実施し、島内の事業所や商工会、図書館などのご協力を得て、インタビューや施設見学を行いました。午後はポスターセッションを開き、フィールドワークで得た学びや考えをグループごとにまとめ、発表や意見交換を行いました。
2学年は、「SHOKOの時間における困り感を解消し、今後のアクションプランを作成する」というゴールに向け、外部講師をお招きし、活動しました。そもそもの問題意識に立ち戻ったり、これまでの研究を整理したりすることで、生徒たちが改めて研究の方向性を見直し、今後の具体的な実行策を提案することができていました。
Q:今回のサマープログラムでの経験を、今後のSHOKOの時間や、生徒たちの進路選択にどのように繋げていきたいですか?
1学年のサマープログラムでは、課題やアイデアの解像度を高めることができました。今後は、生徒自身のキャリア形成にもつながる探究活動として、勤労観や職業観の育成にもつなげていきたいと考えています。
2学年のサマープログラムでは、生徒達の「今後どう動いたら良いかわからない」という状態を解消することができました。しかし、それ以上に「自己や他者との言語活動を通して考えを深めること」ができた経験は大きいと思っています。今後のSHOKOの時間においては、アイデアを深める場面や発表の場面でこの経験が生かせると考えます。また、生徒達の進路選択は多様ですが、どの進路選択においても、この力は役に立つだろうと思います。
問合せ:一緒に推進課 広報戦略班
【電話】48-1137