子育て 〈特集〉教育×ICT GIGAスクール構想 5つの取り組みで教育現場の情報化を推進(1)

今月号では本市の教育現場ではどのようにICTを活用しているのか、現在の市独自の取り組みについてご紹介します。

■ICT教育における本市の取り組み
文部科学省の「GIGA(ギガ)スクール構想」の下、本市では令和3年度から1人1台タブレット端末を配備し、積極的に活用しています。今後も、子どもたちの情報活用能力の育成、ICTを効果的に活用した授業改善、校務の情報化に取り組んでいきます。

□用語の解説
・『ICT』
「Information and Communication Technology」を略した言葉。ネットワークやコンピュータを用いてコミュニケーションを取ることが可能になる技術。
・『GIGAスクール構想』
GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」を略した言葉。小・中学生に「1人1台端末」と「高速ネットワーク」を整備し教育現場で活用する取り組み。

◆取り組み(1) 教師用デジタル教科書の導入
教師用デジタル教科書は4年ごとの教科書改訂のタイミングに合わせ、小学校では令和6年4月から導入しています。中学校では今年4月に導入予定です。
デジタル教科書の活用には電子黒板は必須アイテムです。写真や動画を活用し、子どもにとってより分かりやすい授業が実現できます。

○紙の教科書ではできないことができる!
(玉名町小学校 小森田恵(こもりだめぐみ)主幹教諭)
学習内容の動画を視聴したりポイントを拡大して児童に見せたりできるなど、紙の教科書ではできないことが電子黒板ではできるので、児童の学習の理解が深まっています。画面が明るくはっきりと見え、インターネットへの接続もスムーズなため、とても使いやすいです。

◆取り組み(2) 可動式電子黒板の導入
国の交付金を活用し、令和6年8月に玉名町小学校と玉陵小学校、今年2月に岱明中学校に可動式電子黒板を配置しました。可動式電子黒板は、画面が明るく、色も鮮明で、どの席からも見えやすいもの。拡大・縮小、書き込み、保存などの操作も簡単な上、手書きやタッチペンの反応も速く、音質も良いです。さらに、安全に移動できるなど利点がたくさんあります。

◇可動式電子黒板の良いところ
・立体物を映せる
書画カメラが付いているので資料などをその場で大画面に映すことができます。
・分かりやすい授業が実現
図や絵、写真、動画などを用いて教材の視覚化ができる上に学びの共有化・焦点化ができます。
・学級全体の考え方が共有できる
児童・生徒がタブレットで入力した意見などをリアルタイムで映し出せます。お互いの考えを比較することで、考えを深め、高め合うこともできます。
・個別支援がより充実する
児童・生徒がタブレットで入力した回答がすぐに電子黒板で確認できるため、教員は一人一人の学習状況をリアルタイムで把握できます。
・教材が保存できる
一度作成した教材を保存できるため、復習や予習などに繰り返し使え、負担軽減につながります。

○黒板と併用できて大活躍です
(玉陵小学校 林仁之(はやしよしゆき)教諭)
可動式電子黒板は、毎時間の授業で大活躍しています。デジタル教科書や動画教材などを1台で使えるので、とても便利です。黒板と同時に使用できる点もメリットだと感じています。

((2)へ続く)