くらし 謹賀新年 新年のごあいさつ
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- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県菊池市
- 広報紙名 : 広報きくち 令和7年1月号
■合併から20年―。菊池の未来へ、一致団結
菊池市長 江頭 実(えがしらみのる)
新年明けましておめでとうございます。市民の皆さまにおかれましては、気持ちも新たに新年をお迎えのことと思います。
昨年はまさに「一寸先には何が起きるかわからない」ことを痛感した一年でした。元日には能登半島地震、翌2日には羽田空港で飛行機同士の衝突事故が発生しました。能登地方はその後の豪雨で二重の苦しみとなりました。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
世界的にも大変動がありました。気象面ではアジアや欧州で自然大災害があり、政治面では、トランプ氏が米大統領に返り咲き、国際情勢の不安定化が増しています。ウクライナやガザ地区の紛争が長引く中、シリアのアサド政権が崩壊。韓国では戒厳令が宣布され、大混乱を巻き起こしました。まさに激動の一年でした。
本市での昨年を振り返ると、昨年2月に深川・北宮地区の菊池一族関連の遺構が国の史跡に指定。また、観光活性化の一環として、菊池温泉街での「ほろよいあかり」や御所通りでの「菊池のしらべ」、菊池渓谷のライトアップなど、夜の観光コンテンツが楽しめるイベントに官民連携で取り組みました。
一方、TSMC進出を契機に工場や住宅の建設が急増。3年連続で転入した人の数が転出を上回る「社会増」となりました。また、本市は「田舎暮らしの本」(宝島社)令和6年2月号の「住みたい田舎ベストランキング」の全国の人口3~5万人の市で、若者世代・単身者部門3位、子育て世代部門4位、シニア世代部門9位と全部門でベスト10入りという高い評価を得ました。加えて、台湾の宜蘭市・台南市東区と国際交流促進覚書や友好交流協定を締結。今後の訪問客増加が期待されるなど、明るい話題が続いた一年でした。
本年は良い流れを確実に保持して、発展の道筋を確固たるものにすることが重要です。特に、用途別に分けて振興を図るゾーニングを設定することにより、長期的に宅地、商業、工業、農業のバランスの取れた発展を図りつつ、積極的に住宅を促進し、人口増加につなげていきます。また、工場集積地帯に最も近い温泉地として、自然環境を生かした「奥座敷」としての観光地づくりが急務です。これまで進めてきた「癒いやしの里きくち」の磨き上げを、官民連携で推進します。
合併による本市誕生から20年。その間、多くの課題や困難に直面してきましたが、乗り越えられたのは市民の皆さまのおかげです。そうして迎えた今日、私たちの目の前に現れたのは、想像もできなかった急速な変化と、数十年に一度の大きな発展のチャンス。これまで以上に一致団結が重要です。
今年は巳年。蛇が自ら脱皮して成長していくように、新しい年が全員の力を合わせることで、菊池の発展につながっていくことを願っています。
皆さまにとって、本年が健康と安心に満ちた、笑顔あふれる明るい一年になりますことを願い、年頭のごあいさつとさせていただきます。
令和7年 元旦
菊池市長 江頭 実
■地方自治の発展、住民福祉の向上を目指して
菊池市議会議長 水上 隆光(みずかみたかみつ)
新年明けましておめでとうございます。市民の皆さまにおかれましては、輝かしい新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。
年頭にあたり、市議会を代表し、新年のごあいさつを申し上げます。市民の皆さまには、日頃から議会運営や議会活動に対し、温かいご支援ご協力を賜り、心から感謝を申し上げます。
昨年を振り返りますと、元日に発生した能登半島地震から始まり、全国各地で豪雨や台風による災害も発生するなど、誰もが心を痛めると同時に、改めて日頃から災害に備える心構えの必要性を自然から学びました。
また、日常生活では、今現在までも円安の影響から物価高騰が続いており、連日、市民の皆さまからの悲鳴が聞こえているような状況であります。
一方で、2024パリオリンピック・パラリンピックでの日本人選手によるメダルラッシュやメジャーリーガーの大谷翔平選手の活躍など胸が躍るような明るい話題もたくさんありました。
議会活動では、令和4年に設置した「政治倫理条例検討特別委員会」と令和5年に設置した「議会改革検討特別委員会」で、いずれも今年度末の最終報告に向けて、現在も議論が繰り広げられているところです。
議会全体では、TSMCの菊陽町進出を本市の発展につなげるため、定期的に「TSMC進出に関する協議会」を開催しており、昨年には令和5年度の協議結果を基に「TSMC進出に関する政策提言書」を作成し、市長に手渡しました。現在も、私たち議員は市が示したゾーニングを基に、工業用地や住宅地、農地の問題、地下水、竜門ダム用水などについて、継続して協議しています。
国際交流分野では、菊池市は、昨年9月に台湾宜蘭市と国際交流促進覚書を締結しました。さらには11月に台湾台南市東区と友好交流協定を結びました。これらの背景には、有志で組織した「菊池市と台湾との友好を推進する議員の会」による台湾訪問などの活動の成果が双方間交流の促進の成功に大きく寄与したと考えています。
議会の基本となる地方自治の発展、住民福祉の向上に努力する中に、急速な社会経済の変化が広がる中で、議会の役割と責任は日々拡大しており、多様化する民意を的確に反映、集約することが求められています。そうしたことから、議会では本市の解決すべき課題を明確にするため、常任委員会ごとにテーマを決めて、各種関係団体と意見交換会を毎年行っています。今後も皆さまのご意見を反映できるよう努めてまいります。
結びに、令和7年は巳年です。ヘビが脱皮を繰り返すことから、再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく年と言われています。本市の発展に必ずやプラスとなる年となるよう願うばかりです。
本年が市民の皆さまにとって健康で、安心に満ちた幸多き年となりますことを祈念申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
令和7年 元旦
菊池市議会議長 水上隆光